ユリside
目を覚ますとそこは私の部屋だった
体が動かない。きっと使いすぎたからだろう
回っていない頭で記憶を遡る
帰って、よっぴ〜さんの顔を見て……
あれ?
そこからの記憶がきれいさっぱりなかった
寝ていたと言うことはきっと倒れてしまったのだろう
ふと近くの机を見てみる
そう、バステンさんが机に突っ伏して寝ていたのだ
顔が横向きでこちらを向いていたので目に隈がついた顔がよくわかる
そういえば私の近くにルリがいない
ルリは私より先に倒れたんだ
私よりルリが手遅れになる可能性の方が高い
そして私が連れてきたからまだ山賊のところにいるということは考えられない
つまりルリも家にいるはずだ
バステンさんは未だすやすやと寝ている
目の下に隈あるし、しばらく寝てなさそう
ならば寝させておく方がいいと思う
でも心は
本当に大丈夫?
寝てる間にもう手遅れになってて
私に伝えようとしたらいつの間にか寝ちゃったなんてことないよね?
段々と嫌な思いが、嫌な考察が出てきて
いつの間にかそっちの方が正しいという錯覚に陥る
ルリに会いたい。会って笑顔を見たい
「私は生きてるよ。大丈夫」って言ってくれるまで私は信じれないよ
私ってよくかっこいいとか強いとか言われるよ
あの山賊だって覚えてないけど私が倒したんだと思う
でもね、いざと言う時はルリがいないとこんなにも無力なんだよ。何も出来ないただの小娘
私はポロポロと涙を零した
隠そうとしてもより出てくる嗚咽
私が声を出したからかバステンさんが起きてぼーっとしている
しばらく「んー?」とか声にならない声を上げていて、やっと今の現状を察したのか
急にガバッと顔を上げて立ち上がった
私はそれにびっくりして唖然としていた
私が唖然としている間にバステンさんは部屋を去った
途中ガタガタと焦る様な音が聞こえた
大丈夫……?
バンッ!!!!!
そんなこんな思っていると急にドアが開き、私の心臓が飛び跳ねた
クミさんが一目散に入ってきて私に思いっきり抱きついてきた
クミさんがグスグスと私の肩に顔を埋めて泣き始めた
わたしがアワアワと焦っていると
あちゃみさんが入ってきたかと思ったら私に向かって突進してくるかのように抱きついてきた
そう言うとクミさんが顔を上げて涙をボロボロ流しながら
そう言い放つとまた私の布団に顔を埋めた
私的には数時間しか寝ていないのかと思った
だから4日という言葉はどうにも信じ難いものだった
バステンさんが私を診ながらそう言う
あちゃみさんも可愛く怒りながらそう言う
3人が言っているから本当なのだろう
そして私はあることを思い出し
大きな声をあげたからか3人がびっくりする
私は近くで診ていたバステンさんの肩を持って聞く
命に別状はないし何なら昨日起きた
その言葉でホッとする
そう言うとバステンさんの顔が曇った
そう言うと私の顔も曇った
後遺症
その言葉の重みが私にドサッとのしかかる
私がもっと強ければ
私が先立って攻撃していれば
ルリはそんな目には合わなかっただろう
なのに、ルリは私を守ろうとして、右腕を……
ルリは右利きなのに……
これはルリの今後に関わる大事な事
そんなふうにブツブツと考えていると
ペチッ
額に何か当たったかと思ったらクミさんがデコピンをしたポーズをして目の前に居た
アイクさんが入ってきた
アイクさん……?
アイクさんは普通に接しているように見えたけど……
アイクさんは照れながら一点突破
なんだか可愛いなーなんて思っちゃったり
思わず笑ってしまった
そう言いながらバステンさんはドアを開けた
バステンさんは聞いてないふりをして出ていった
なんか可愛いw
クミさんがそう言って出ていった
出ていく直前に頭を撫でられた
クミさんって優しい方なんだなぁ(❁´ω`❁)
なんか私の言ってることサイコパス感が……
まぁいいか
そんな他愛のない会話を始めた
あぁ、やっぱり赤髪海賊団はこうでなくちゃ
シリアスなんて似合わないなーなんて思いながら
私は口を開いた
〜あとがき〜


















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。