第2話

第2話「憎たらしい相手」
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2024/01/18 11:36
そうこう話をしていると、花の家に着いた。
と言っても私の家のふたっつ隣なだけだから何時でも行けるんだけどね
花
よーし!じゃああがってあがってー♪
葵
はーい!お邪魔します。
あれ?今日は花のお母さんいないの?
いつもだったら玄関まで来るのに、
花
うん!今日はお母さんのお友達と買い物なんだって〜!ずるいよねぇー!お金あるからってさ。
花は頬をプクッと膨らませて怒る。
私は花がいつも通りで何だか安心する、今から彼氏になるかもしれない奴のアドバイスをしないといけない現実なんて無くして遊びたいな。
そう思いながら花の部屋に行こうと2人で階段を駆け上がる。




トタタタッ
花
私の部屋へようこそ〜!
そう言って花がガチャと扉を開けるといつもと変わらない可愛らしい花の部屋があった。
花という名前どうりにお花の服、絵、ステッカーが沢山あって、花畑のようないい匂いが私を包む。
葵
ほんと、花の部屋って女の子らしくて可愛い部屋だよねぇ…良いなぁ。
花
そうー?私は葵の部屋好きだな!
畳で落ち着くし、おばあちゃん家みたいな匂いする!
葵
そ、それ褒めてるの?
花
え?褒めてるよぉ!
花
そ・れ・よ・り!
私に告白してきた奴の話でしょ!
葵
う…
花
集合写真に写ってるからそれ見せるね!
花は引き出しの中をゴソゴソと探し始めた。



どんな奴何だろうか?
花
ん〜?あっ!あったあった!
えっとね!この人!
葵
ふぅん…?
恐る恐るアルバムを覗き込むとそこには、
男の子とは思えないほど色白で可愛い…
まさに美少年という言葉が似合う男の子だった。
葵
なんか…思ってたのと違う…
花
やっぱ、そうだよねぇー! 
私も告白された時びっくりしたもん!
葵
ちなみにこの男との関係って?
花
ん〜ん!
それがぜんっぜんないの!
花
もしかして!一目惚れだったりぃー?
葵
うん、その可能性が今のところ高いね。
まぁ花の可愛さを目の前にしたら誰でもそうなるか……
花
ちょ、ちょっと!
突っ込んでよ!
葵
ふふっ…
花
またそうやってふざけるんだからー!
葵
ごめんって…ふふっ…ふっ!
花
もういい!この話おーしまい!
葵
えぇ!
花
それより!そろそろ帰った方がいいんじゃない?
葵
ん……?
外を見てみるともうすっかり真っ暗だ、
気づいたら随分と時間が経っていたらしい。
葵
あ…!やっば!
ごめん!また話聞くから今日はもう帰るね!
花
はいはーい…はぁ…もう!
いっつも帰り際バタバタするんだから!
葵
まぁまぁ、そんな怒んないでって!
可愛いお顔がしわくちゃですよー?
花
からかってるの!?
もー!
葵
じゃ!
また明日ね!
花
……うん。
また明日!
花は少し不機嫌そうな声で私に手を振った。











第2話 終わり

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