そうこう話をしていると、花の家に着いた。
と言っても私の家のふたっつ隣なだけだから何時でも行けるんだけどね
花は頬をプクッと膨らませて怒る。
私は花がいつも通りで何だか安心する、今から彼氏になるかもしれない奴のアドバイスをしないといけない現実なんて無くして遊びたいな。
そう思いながら花の部屋に行こうと2人で階段を駆け上がる。
トタタタッ
そう言って花がガチャと扉を開けるといつもと変わらない可愛らしい花の部屋があった。
花という名前どうりにお花の服、絵、ステッカーが沢山あって、花畑のようないい匂いが私を包む。
花は引き出しの中をゴソゴソと探し始めた。
どんな奴何だろうか?
恐る恐るアルバムを覗き込むとそこには、
男の子とは思えないほど色白で可愛い…
まさに美少年という言葉が似合う男の子だった。
外を見てみるともうすっかり真っ暗だ、
気づいたら随分と時間が経っていたらしい。
花は少し不機嫌そうな声で私に手を振った。
第2話 終わり
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。