第5話

第4話 線路の上の
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2025/07/17 10:59 更新
皆様、スポットライト🔦ありがとうございます!
前回紹介し忘れました…、本当すみません🙇


















  ー  🔥  side…




記憶の中にある、あの日…

10歳の夏の日、初めて一人で電車に乗ったあの日…


人と遊ぶことに嫌気が差して、何となく家出をした


俺は、知らない街へ行った。

ただ、電車を何駅か乗って、適当に降りただけだった。

それを沢山繰り返した。

そして、自分の家から何キロも離れた知らない場所

その場所は、東京と違って、畑やら田んぼが何箇所かあって、でもけして栄えていないわけではなく、必要最低限の発展を築いていた。

道路は開けていて、民家も沢山あった。

虫も沢山いて、ワクワクした。

みんなが暮らしやすい街…それを実現したような街だった。



でも、夜…帰り方が分からず、結局警察のお世話になった。



あの街にもう一度行きたい。

死ぬ前に…もう一度…




一度、駅へ立ち寄り、駅員さんにこんな街を知らないかと聞く。

うろ覚えの漢字を絞り出し、メモに書くと、それに似た駅があったと言った。

だが、その場所への電車は途中までは行くが、かなり長い距離が歩きになると言う。

どうやら、その街へ行く電車の内、半分以上の距離を走っていた電車が廃線になったらしい。

バスはあると言っていたが、俺達は歩くことにした。


俺達は、駅員さんに頭を下げ、その駅を後にした。


🔥
なぁ、あの街…東京ほどじゃないけど、ちゃんと栄えていたはずなんだよな…
🈂️🔷
珍しいよな…、絶対往復する人はいるはずやのに…
🔥
あぁ…、まぁ確かに利用者は少なかった…
俺が乗った時も、かなり乗客は少なかった…
もう、6年も前の話だが、記憶は鮮明だった。

🔥
死ぬ前にもう一度、行きたいんだ…
🈂️🔷
ッ…
🔥
せっかくなら、お前と長い旅をしたい…
🈂️🔷
…、俺も…
🔥
…、ありがとう…
俺達は、ただ長い道を歩き続けた。


そして、1日かかって、ようやく駅員さんの言っていた中間地点まで来た。

もう空は薄暗くなってきて、あまり体力も残っていなかった。

俺達は、廃線になった線路を探す。

すると、草の巻き付いた柵の向こうに、石の敷き詰められた道があることに気がついた。

🔥
翔…あれ!
🈂️🔷
は!あれ…もしかして、線路やない?!
俺たちは、喜びのあまり、その場でピョンピョンと飛び跳ねた。

🈂️🔷
めっちゃ疲れたぁ!!
🔥
あぁ!もう暑くて汗びっしょだ!w
🈂️🔷
さて…

翔は、柵に手をかける。
🔥
はや?!
俺も行く!
🈂️🔷
いや、ちょっと待て!
柵が壊れるかも知れないやろ!
翔は、先に柵を越え、小さい石たちの上に着地した。
🈂️🔷
かい君!これやっぱ線路や!!
かなり錆びてるし、確実にもう使われてないけど、絶対線路!!
翔は、目を輝かせていた。

まるで、宝物を見つけた子供のようだった。
🔥
マジか!!
俺も行く!
俺も柵をよじ登り、足をつけると、そこには、老朽化が進み、錆びついて、汚れていて、もう機能しないことは、誰が見たって分かるような状態の線路があった。

🔥
すげぇ!!
🈂️🔷
こんな近くで線路…初めてみたかも!!
🔥
俺も!

俺達は、幼い子供のように、線路で遊び始めた。

綱渡りかのように、上を歩いたり、線路の枠でケンケンパをしたり…

とにかく、疲れも忘れて遊んだ。

🔥
翔!
追いついてみろ!!
🈂️🔷
へへ!逃げ切れるかな!!
ずっとずっと、ただこの時間だけが続けば良いのに…

そんなことを思ってしまうほど、俺達は思いっきり遊んだ。

🈂️🔷
はぁ!腹減ったぁ!!
🔥
だなw
🈂️🔷
な!さっき店あったよな!
あそこ行ってみないか?
🔥
あぁ!あったな!
行ってみるか!
俺達は、一度乗り越えた柵をもう一度越え、近くの店を探すことにした。


少し歩くと、小さな商店を見つけた。

そこには、雑貨や食べ物が所狭しと並んでいて、俺達の興味を引き立てた。

🔥
俺は、弁当を見つけた。

そこには、唐揚げやら、玉子やら人気のおかずがギッシリと入っていて、ご飯もかなり入っていた。

値札が見当たらず、店の人に値段を聞いてみることにした。

🔥
あの〜!このお弁当、何円するんですか〜?
店のレジから、座高の低いおじさんが、ひょこっと顔を出す。

そして、こちらを見るなり、優しく微笑んで言った。
もうすぐ閉店なんだよぉ!
だから、値段どうしようかなって!
🔥
いつもどのくらいで売ってるんですか?
いつも?うぅん…400円くらいかな!
🈂️🔷
え?!この量入ってて400円?!
そうそう、このあたりは学生さんやら、通勤中のお父さん方が多いから、沢山作って安く売ると、みんな喜んで買ってくれるんだよ!
🔥
へぇ!
🈂️🔷
すごいなぁ…✨️
リピーターも多いんだよ!
おじさんは、自慢げに言う。
🈂️🔷
めっちゃ美味しそう!
🔥
これ、2つ貰って良いですか?
はいよ!
じゃあ、一つ200円で良いよ!
🔥
え?!
🈂️🔷
良いんですか?!
あぁ、もう閉店だし…、私一人じゃ食べ切れんからな!
おじさんは、またニコッと微笑む。
🔥
…✨️
ありがとうございます!
🈂️🔷
ありがとうございます!

俺達は、弁当を2つ、レジへ運んだ。
あ、そうだ!
これ良かったらあげよう!
そう言っておじさんは、ラムネを2本差し出した。
🔥
え!ラムネ!
でも申し訳ない…
🈂️🔷
そんな…まけてもらったのに…ジュースまで…
良いんだよ!
もう冷蔵庫の電源切っちゃったし、今日入荷した分のラムネはこれで最後だから!
俺達は、顔を見合わせ、そして受け取った。
🔥
本当ありがとうございます…
🈂️🔷
ありがとうございます!
いやいや、良いんだよ!
美味しく食べてね!
🔥
はい!!
🈂️🔷
はい!!
俺達は、商品を受け取り、店の入り口まで来る。

そして、もう一度振り返って、手を振った。
🔥
ありがとうございました!
🈂️🔷
ありがとうございました!
おじさんも、小さく手を振り返してくれた。
また困った時はおいで!
いつでも待ってるから!
🈂️🔷
はい!
🔥
はい!

俺達は、おじさんに大きく返事をして、その店を後にした。






  ー  🈂️🔷 side…






店を出た後、あの線路の上へ戻る。

線路の上に腰掛け、お弁当の透明な蓋を開ける。
🈂️🔷
わ!めっちゃ良い匂い!!✨️
🔥
改めてみると、唐揚げデカいな!✨️

俺達は、声を合わせて、「いただきます」と言い、同時に食べ始めた。

🔥
モグモグ…✨️
うまぁッッ!!
🈂️🔷
モグモグ…✨️
ヤバい!橋止まらへん!!
黙々と食べ続け、すぐに弁当を食べ切った。
🈂️🔷
いやぁ!美味かったなぁ!!
🔥
あぁ!あんなに上手い弁当食べたことないかも!
俺達は、互いにお弁当の感想を言い合い、ずっと笑っていた。

思えば、弁当を一緒に食べるなんて、いつぶりだろうか…。

学校では、俺がかい君から離れて、一人で食べていた。

アイツまで虐めの巻き沿いにしたくなかったからだ。

でも、やっぱりアイツとご飯を食べるのは楽しい。

ご飯の味が、いつもより何倍も美味しく感じる。




ずっと、この時間が続けば良いのに…









ー 翌朝


🈂️🔷
おはよ〜
🔥
…ん…?……翔…?
…はよ〜…

俺はかい君を起こす。持ってきたボディバッグを枕にして寝るかい君は、かなり熟睡していたらしく、眠そうに目をこすった。

昨日は、持ってきた袋を線路のの間に敷き、その上に寝た。

少し身体は痛いが、ストレッチでもすればどうにかなるだろう。

かい君を無理矢理立たせ、勝手にストレッチを始める。

🈂️🔷
いっち、に〜、さ〜ん、しっ
🔥
…?んぇ…?
いぢ…に…ざん…じ……?
かい君もゆっくりと身体を、動かし始める。

そして、2人共完璧に目が覚めたところで、俺は地面に座ったかい君に手を伸ばした。

🈂️🔷
行こう!かい君!

🔥
…!
お…おう…
かい君は、俺の手を取り立ち上がる。

そして、2人で並んで、また

線路の上を歩き始めた。





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