皆様、スポットライト🔦ありがとうございます!

前回紹介し忘れました…、本当すみません🙇
ー 🔥 side…
記憶の中にある、あの日…
10歳の夏の日、初めて一人で電車に乗ったあの日…
人と遊ぶことに嫌気が差して、何となく家出をした
俺は、知らない街へ行った。
ただ、電車を何駅か乗って、適当に降りただけだった。
それを沢山繰り返した。
そして、自分の家から何キロも離れた知らない場所
その場所は、東京と違って、畑やら田んぼが何箇所かあって、でもけして栄えていないわけではなく、必要最低限の発展を築いていた。
道路は開けていて、民家も沢山あった。
虫も沢山いて、ワクワクした。
みんなが暮らしやすい街…それを実現したような街だった。
でも、夜…帰り方が分からず、結局警察のお世話になった。
あの街にもう一度行きたい。
死ぬ前に…もう一度…
一度、駅へ立ち寄り、駅員さんにこんな街を知らないかと聞く。
うろ覚えの漢字を絞り出し、メモに書くと、それに似た駅があったと言った。
だが、その場所への電車は途中までは行くが、かなり長い距離が歩きになると言う。
どうやら、その街へ行く電車の内、半分以上の距離を走っていた電車が廃線になったらしい。
バスはあると言っていたが、俺達は歩くことにした。
俺達は、駅員さんに頭を下げ、その駅を後にした。
もう、6年も前の話だが、記憶は鮮明だった。
俺達は、ただ長い道を歩き続けた。
そして、1日かかって、ようやく駅員さんの言っていた中間地点まで来た。
もう空は薄暗くなってきて、あまり体力も残っていなかった。
俺達は、廃線になった線路を探す。
すると、草の巻き付いた柵の向こうに、石の敷き詰められた道があることに気がついた。
俺たちは、喜びのあまり、その場でピョンピョンと飛び跳ねた。
翔は、柵に手をかける。
翔は、先に柵を越え、小さい石たちの上に着地した。
翔は、目を輝かせていた。
まるで、宝物を見つけた子供のようだった。
俺も柵をよじ登り、足をつけると、そこには、老朽化が進み、錆びついて、汚れていて、もう機能しないことは、誰が見たって分かるような状態の線路があった。
俺達は、幼い子供のように、線路で遊び始めた。
綱渡りかのように、上を歩いたり、線路の枠でケンケンパをしたり…
とにかく、疲れも忘れて遊んだ。
ずっとずっと、ただこの時間だけが続けば良いのに…
そんなことを思ってしまうほど、俺達は思いっきり遊んだ。
俺達は、一度乗り越えた柵をもう一度越え、近くの店を探すことにした。
少し歩くと、小さな商店を見つけた。
そこには、雑貨や食べ物が所狭しと並んでいて、俺達の興味を引き立てた。
俺は、弁当を見つけた。
そこには、唐揚げやら、玉子やら人気のおかずがギッシリと入っていて、ご飯もかなり入っていた。
値札が見当たらず、店の人に値段を聞いてみることにした。
店のレジから、座高の低いおじさんが、ひょこっと顔を出す。
そして、こちらを見るなり、優しく微笑んで言った。
おじさんは、自慢げに言う。
おじさんは、またニコッと微笑む。
俺達は、弁当を2つ、レジへ運んだ。
そう言っておじさんは、ラムネを2本差し出した。
俺達は、顔を見合わせ、そして受け取った。
俺達は、商品を受け取り、店の入り口まで来る。
そして、もう一度振り返って、手を振った。
おじさんも、小さく手を振り返してくれた。
俺達は、おじさんに大きく返事をして、その店を後にした。
ー 🈂️🔷 side…
店を出た後、あの線路の上へ戻る。
線路の上に腰掛け、お弁当の透明な蓋を開ける。
俺達は、声を合わせて、「いただきます」と言い、同時に食べ始めた。
黙々と食べ続け、すぐに弁当を食べ切った。
俺達は、互いにお弁当の感想を言い合い、ずっと笑っていた。
思えば、弁当を一緒に食べるなんて、いつぶりだろうか…。
学校では、俺がかい君から離れて、一人で食べていた。
アイツまで虐めの巻き沿いにしたくなかったからだ。
でも、やっぱりアイツとご飯を食べるのは楽しい。
ご飯の味が、いつもより何倍も美味しく感じる。
ずっと、この時間が続けば良いのに…
ー 翌朝
俺はかい君を起こす。持ってきたボディバッグを枕にして寝るかい君は、かなり熟睡していたらしく、眠そうに目をこすった。
昨日は、持ってきた袋を線路のの間に敷き、その上に寝た。
少し身体は痛いが、ストレッチでもすればどうにかなるだろう。
かい君を無理矢理立たせ、勝手にストレッチを始める。
かい君もゆっくりと身体を、動かし始める。
そして、2人共完璧に目が覚めたところで、俺は地面に座ったかい君に手を伸ばした。
かい君は、俺の手を取り立ち上がる。
そして、2人で並んで、また
線路の上を歩き始めた。













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。