母さんのハンバーグは絶品だから本当に嬉しい.
その後にデザートとしてケーキやタルトを食べられるのは……幸せすぎる……!︎💕
母さんに箱を渡して,靴を脱いで……自分の部屋に向かった.
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部屋に入ると机の上に小さな箱が置かれていた.
なんだろう,と思って鞄を床に置きながら近づくと,その下に紙も置かれていた.
……これ,及川さんからだ.
でも,朝は私の方が後に出たのに,なんで……?
もしかしたら,その時に入ったのかもしれない,と思いながら……少しだけ苛立ちのようなものを感じていた.
それと,この箱は……なんだろう.
紙に書いてあるかな,と思い再び視線を落とすと,こう書かれていた.
「 やっほーあなたの下の名前ちゃん!お兄ちゃんからの小さな贈り物だけど,よければ受け取ってほしいな.あなたの下の名前ちゃんがそこまで俺の事を好いてるわけじゃないのは昨日の態度でなんとなく分かってるよ.でも,俺はあなたの下の名前ちゃんと仲良くなりたい.そんな思いも込めて,これを渡させて欲しい.及川さん呼びはやめて,せめて徹さんって呼んでほしいなっ!……お兄ちゃん,が1番嬉しいけどね.でも無理はしないでほしいから,好きな呼び方をしてくれればいいから. 」
内容が滅茶苦茶だ……全然,統一もされてない…… .
なのに,その一つ一つの言葉が私の脳へとスッと入ってくる.
箱を開けてみると,ハーデンベルギアという花の髪飾りと少し水色がかったオルゴールが入っていた.
手に持っている紙に,少しずつ涙の痕が付いていくのが見えた.
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。