第10話

10
1,462
2024/05/31 07:43
ビギナーキャンプ2日目

韓国もやっぱり「夏」って感じ

朝起きると生暖かい太陽が部屋全体を照らしていた

今は朝6時

朝の自主練は明日と明後日だけだから早く起きたもののゆっくり準備を始める

AクラスのTシャツを着て髪を1つにくくい、簡単にスキンケアをして食堂に向かった

汗でメイクが崩れるのが嫌だから練習はすっぴんで行っている

すっぴんは昔から全世界に公開していたので抵抗はなかった


食堂には豪華なメニューが並んでいる

これが101人分の朝ごはん

〝動いたら痩せる〟

川尻家の家訓だ

昔から食べることは大好きだったため常に一食2人分

まだ誰も取っていないできたての料理を大量にプレートに入れて端っこに座った

「いただきます」

3分後

3個の食パンを食べ終わった

次は何食べようかなー。と考えている時

『あなたの下の名前ちゃーん!!!』

元気に走ってくる少女の姿があった

コンタクトつけるの忘れて何も見えない

少女が私の隣の席に座って

『あなたの下の名前ちゃんの隣ゲットだぜ!』

と笑顔でガッツポーズをする

ようやくピントが合って目を合わせられた時、開放感に満ち溢れてつい

「鼓かよー笑」

と男子高ノリをしてしまった

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


昨夜私の部屋からみんなが出ていくと鼓は

『もうちょっと一緒にいたいなぁ』

と言いながら流れ作業か疑うくらい早くドアをしめて私の手を引きベッドに座らせた

『つづは本当にあなたの下の名前ちゃんと仲良くなりたいから、今日はつづが独り占めね!』

「なにすんの」

『んーーーじゃあハモろ!』

16歳の満面の笑みに誰が耐えられるのだろうか

可愛くて了承してしまった

なこオンニのときみたいにね。

たぶん10曲くらい歌ったかな

2人とも疲れてきた

鼓は眠くなってくると酔っ払ったおじさんみたいに抱きついてきて危うくばキスされそうなくらい甘々になっていた

鼓『つづのものにしたいなぁ』

「ほーら!明日練習でしょ。一緒に練習してあげるからふにゃふにゃしないで」

蘭の時みたいにこれだけガチトーンだし。

「あと、鼓って呼ぶしフレンドリーに接してあげるから近づきすぎんでよ!」

なかなか部屋から出ないものですから鼓の夢を一つ以外叶えてアオハルメンバーに迎えにきてもらった

鼓『あなたの下の名前ぼっぼーい!』

「はいはいぼっぼーい」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


昨日は赤ちゃんみたいだった鼓が朝になると3歳まで成長したような感じがして母性が湧いた

「早いね。ご飯とってきな」

鼓『隣空けといてよ!絶対!』

「わかったけん早くいきな」

そう言うと鼓はスキップして料理の方へ向かっていった

時間は朝の7時

練習がスタートするのは8時から。

だけど部屋の確認やストレッチを先にしとくために私は少し早く行く

7時はちょうど練習生たちがぞろぞろ来る時間帯だった

みんなメイクしてもうステージに立ちそうな雰囲気。

みんながくるまで鼓と2人で食べていたので前を通る練習生からの視線はすごかった

『1位2人じゃん』

『あなたの下の名前ちゃんのすっぴん、メイクしてるみたいに可愛い』

などと友達と話している

するともう半分以上が私たちの前を通って行った頃だろうか。

10人くらいの可愛い子達がオーラを放って歩いてきた

真ん中の子、、櫻井美羽ちゃんだっけ

あのspicyを軽々と歌っていた女の子

私と同じですっぴん。前髪はないためかきあげている

「鼓ー。目が悪くて見えないんだけどあそこにいる人たち名前なんて書いてある?」

『んー。釼物?とか山本、加藤神楽とか書いてあるよ』

鼓は目を懲らしめて名前を見つめた

みんなスタイルいいし顔面良すぎ

今までどこにいたんだろ

気になってしょうがなかった

そして、釼物菜乃

私が惚れそうになった子。

蘭から聞いたけど昨日この子も私の部屋に来るじゃんけんしてたらしい

早く話してみたいなー

ぼーっと美女集団の方を見ていると、櫻井さんがこっちを見た

そして近づいてくる

櫻井『ここら辺ガラ空きなんですけど私たち座っていいですか?』

ほんとだ。気づかなかった

私達を避けるかのように他の練習生達は離れた席に座っていた

なぜだろうか。眉をひそめて鼓に問いかけてみた

「ねぇなんで私たちの近く誰も座ってないの?」

鼓はパンを咥えながら勝ち誇ったような顔で

鼓『あぁそれ?あなたの下の名前さんのオーラがハンパないから遠くに行かないと眩しいわ。とか言ってあっち行ってたよ。さすが鼓の友達だわ』

いつから友達判定出したっけ。てかまだ会って1日しかたってないし

へぇーとか言いながら内心鼓に文句を言った

すぐに「いいですよ。ぜひ座ってください」

と櫻井さんに告げ、食べるのを再開した

釼物菜乃さんは私の斜め前の席

ちらちらと見られている感じはするが、緊張して菜乃さんの方を見ることはできない。

その時、私は手に持っているパンを食べたら完食するということに気づいた。

また話す機会あるかなー。

でもストレッチと基礎練しときたいから今は話すの諦めよ

鼓にもう練習室行っとくねと小声で言う。

私は櫻井さん率いるオーラ半端ない組を視界に入れることなく席を立ち上がって返却口に歩こうとしていた

そのときだった

??『あの!!もう練習行くんですか??』

大きな声で私が座っていた席の方から話しかけられた

びっくりして振り返るとそこには

〝釼物菜乃〟

少し緊張したような声で聞いてきた

「まぁ、はいそうですけど…」

菜乃『すぐご飯食べるので全体練習開始まで一緒にいていいですか?』

「え、あ、はいまあ、だ、大丈夫です」

いきなりのことに動揺を隠せず何も考えずに了承してしまった

菜乃さんはというと、、

櫻井さんの方を向いて小さくガッツポーズをしている。

櫻井さんは唇を尖らせて羨ましそうな顔をしていた

「じゃあ、待ってます」

素早い足取りで朝食会場を後にした

私の顔は自分でもわかるくらい赤くなり熱くなっていた。

はぁまじ調子狂うわ

ため息をついて練習室へ行った。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

前回恋愛を〝いれる〟か〝いれない〟かアンケートをとり、少しの差ですが〝いれる〟が多かったので誰を相手にするか決めてもらおうと思います!


アンケートで結ばれた子とは嫉妬やハグキスなど少し落ち着いた感じの恋愛を書こうと思っています!

コメント欄に〝恋人候補に〇〇を入れてください!〟とコメントしてもらうと、12でのアンケートに入れようと思っているのでじゃんじゃんコメントしていってくださいー^_^

まってます!






















プリ小説オーディオドラマ