第26話

#9 転校生の時間-②-
151
2025/09/21 14:51 更新
翌日___________





教室に入ると





何か………昨日と少し違う転校生





杉野「何か……体積が増えてるような」





すると電源が付き、そこに映し出されたのは





自律思考固定砲台「おはようございます、皆さん! ウフっ」





潮田・杉野「えぇぇぇぇぇ!!!?」





昨日とは随分違う転校生





自律思考固定砲台「今日は素晴らしい天気ですね!」





殺せんせー「親近感を出すための全身表示液晶と体、制服のモデリングのソフト 全て自作で606,000円」





自律思考固定砲台「こんな爽やかな1日を皆さんと過ごせるなんて嬉しいです」





殺せんせー「豊かな表情と明るい会話術 それらを操る膨大なソフトと追加メモリ 同じく1,103,000円」





潮田(転校生が、おかしな方向へ進化して来た………)





殺せんせー「先生の財布の残高………5円!!」





昨日何があったのか





一晩で一気に変わった転校生





自律思考固定砲台「庭の草木も緑が深くなって来ましたね 春も終わり近づく夏の香りが心地よいです」





岡島「たった一晩でえらくキュートになっちゃって」





三村「あれ一応、固定砲台……だよな?」





あなた「うん 別人レベルで進化してるね」





寺坂「何騙されてんだよお前ら 全部あのタコが作ったプログラムだろうが 愛想良くても機械は機械 ど〜せまた空気読まずに射撃すんだろ あのポンコツ」





自律思考固定砲台「仰る気持ち分かります、寺坂さん 昨日までの私はそうでした ポンコツ………そう言われても、返す言葉がありません………」





映像が雨模様に変わる様に





彼女は泣き出してしまった





片岡「あ〜あ、泣かせた」





原「寺坂君が二次元の女の子泣かせちゃった」





寺坂「何か誤解される言い方やめろ!!」





竹林「素敵じゃないか、二次元 理をひとつ失う所から女は始まる」





磯貝「竹林、それお前の初セリフだぞ!」





木村「いいのか!?」





自律思考固定砲台「でも皆さん、ご安心を 殺せんせーに諭されて、私は協調の大切さを学びました 私の事が好きになっていただける様、皆さんの合意が得られるまで私単独での暗殺は、控えることにしました」





殺せんせー「そう言うわけで仲良くしてあげてください あぁ勿論、先生は彼女に様々な改良を施しましたが、彼女の殺意には一斎手をつけていません」





自律思考固定砲台「はい!」





そう言うと彼女の横から銃が飛び出した





殺せんせー「先生を殺したいなら、彼女はきっと心強い仲間になる筈ですよ」





あなた「確かに………」





昨日の暗殺からするに





流石機械なだけあって、成長速度が段違い





そんな彼女が仲間となれば





殺せる確率は格段に上がる





そんな彼女がクラスに溶け込める様





改造までして





ちゃんと生徒にするなんて





何でも出来るんだな





殺せんせーは

























そして、変化した転校生との





1日がスタートした





殺せんせー「さて、網膜の細胞で細長い方は桿体細胞 後太い方は………? 菅谷君、教科書を伏せて答えて下さい」





菅谷「う………やば! えっと…………」





当てられた菅谷君





どうやら居眠りをしていたみたいだ





しかし焦っていたその時





足に答えを書いて教える転校生





菅谷「えっと………錐体細胞?」





殺せんせー「こらー! 自律思考固定砲台さん、ズルを教えるんじゃありません!」





自律思考固定砲台「でも先生、皆さんにどんどんサービスする様にとプログラムを…………」





殺せんせー「カンニングはサービスじゃありません!」















休み時間





彼女の周りには皆んなが集まっていた





倉橋「すごいすごい!」





岡野「へ〜、こんなのまで体の中で作れるんだ」





小さいミロのヴィーナスの銅像





自律思考固定砲台「はい! 特殊なプラスチックを体内で自在に整形できます データさえあれば、銃以外も何でも」





菅谷「スゲェ造形」





矢田「面白い じゃあさ花とか作ってみて」





自律思考固定砲台「分かりました! 花のデータ収集をしておきます!」





矢田「うん」





そんなやり取りをする傍ら





反対では





自律思考固定砲台「王手です千葉君」





千葉君と将棋をしていた





千葉「えっ!? 三局目でもう勝てなくなった」





前原「何つー学習能力だ」





不破「すごいわねぇ はっ! そういえば、人工知能が電子ドラッグで世界を支配するって漫画があったわ!」





自律思考固定砲台「それは、超メジャー少年誌で連載され、アニメ化もされた超人気探偵漫画ですね」





不破「花のデータは無いのに何で?」





自律思考固定砲台「さぁ?」





杉野「思いの外大人気じゃん」





茅野「1人で同時にいろんな事こなせるし、自在に物作れるし」





あなた「中々出来る事じゃ無いからね」





殺せんせー「しまった!」





潮田「ん? 何が?」





急に慌てる殺せんせー





殺せんせー「先生とキャラが被る………」





潮田「被ってないよ、1ミリも!!」





殺せんせー「自分で改良しといて何ですが、これでは私の人気が食われかねない 皆さん皆さん! 先生だって人の顔くらい表示できますよ!」





急に宣伝するかの如く、声を上げる殺せんせー





殺せんせー「ほらこの通り 皮膚の色を変えれば………」





先生は確かに顔を映し出したけど





三村「キモいよ!」





三村君の言葉に殺せんせーは凹んでしまった





けど、流石にちょっと………





見たくはないかも……





片岡「後さ、この子の呼び方決めない? 自律思考固定砲台っていくらなんでも………」





矢田「だよね」





原「そうねぇ、何か一文字取って」





不破「自律………そうだ! じゃあ律は?」





千葉「安直だな」





不破「え〜、可愛いよ!」





自律思考固定砲台「律…………」





前原「お前はそれでいい?」





自律思考固定砲台「はい! 嬉しいです! では、律とお呼びください」





嬉しそうな転校生





潮田「うまくやっていけそうだね」





赤羽「うん………どうだろう? 寺坂の言う通り、殺せんせーのプログラム通り動いてるだけでしょ? 機械自体に意思があるわけじゃない アイツがこの先どうするかは、アイツを作った持ち主が決める事だよ」





あなた「…………持ち主」





確かにカルマ君の言う通りだ





私達としては、今のままなら彼女でいてほしい





けど、





昨日までの彼女を作った持ち主が





今の彼女の許すだろうか





そんな疑問が頭をよぎりつつも





楽しそうな表情をする彼女をみて





例えそれが作り物だとしても





今のまま上手くいけばいいと





願ってしまった





けど、





現実はそんなに甘くはなかった

































翌日_______________





朝、教室に入ると





自律思考固定砲台「おはようございます、皆さん」





一昨日と同じ





表情は一定





普通の機械みたいに戻った彼女





昨日の面影は全くなかった





烏間「"生徒に危害を加えない"と言う契約だが、「今後は改良行為も危害と見なす」と行って来た 君らもだ 彼女を縛って壊れでもしたら、賠償を請求するそうだ」





寺坂「チッ」





烏間「持ち主の意向だ 従うしかない」





持ち主





昨日来たんだ





殺せんせー「持ち主とはこれまた厄介で 親よりも生徒の気持ちを優先させたいんですがねぇ」





でも、変わってしまった今





私達にはどうすることもできない





そして、1日が始まった





授業中





一昨日のこともあり





皆んな授業に集中できていなかった





杉野(ダウングレードしたってことは…………)





磯貝(また始まるのか………あの、1日中続く……)





寺坂(傍迷惑な射撃が………)





あなた「………………」





すると彼女が起動を始めた





潮田(くる…………)





バンッ





バンッ





殺せんせー(来た………)





横が展開し、射撃が始まるかと思った次の瞬間





バンッッ!!





教室に舞う花びら





飛び出して来たのは





花束……………





昨日言ってた………





自律思考固定砲台「花を作る約束をしていました 殺せんせーは、私のボディーに計985点の改良を施しました その殆どはマスターが暗殺に不要と判断し、削除、撤去、初期化してしまいました しかし、学習したE組の状況から私個人は協調能力が暗殺に不可欠な要素と判断し、消される前に関連ソフトをメモリーの隅に隠しました」





殺せんせー「素晴らしい! つまり律さんあなたは…………」





律「はい! 私の意思でマスターに逆らいました!」





昨日様に明るい表情に戻った彼女





赤羽「ハハっ やるね〜」





律「殺せんせー、こう言った行動を反抗期というのですよね? 律はいけない子でしょうか?」





殺せんせー「とんでもない 中学3年生らしくて大いに結構です!」





機械に感情は無いって、人は言うけど





この時私は、それが嘘だと思った





全部の機械がそうななるわけじゃ無いけど





彼女をみて、私達人間みたいに





感情を持って動ける機械もあるのだと





彼女は思わせてくれた





こうして、E組にもう1人仲間が増えた





これからはこの28人で





殺せんせーを殺すんだ














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