第8話

8
162
2024/06/08 03:00






 帰宅後、


 『明日は今日買ったペアルック着ていかない?』








 『制服買いに行くついでに




   最近できたカフェにも寄っていかない?』








 『あ、女子なら化粧品とかも欲しい?』








 私は何も答えないのに






 ウパさんは楽しそうに話しかけてくる









 
ウパパロン
 ねぇラテ、楽しい? 






ウパさんは心を開かない


   私を気にしているのかもしれない
Latte
 ……楽しいです、 





 迷惑をかけないように、建前で『楽しい』と言う











 建前じゃなくて、私は本当に楽しいって思って……



ウパパロン
 あ、お風呂沸いたから入ってきな〜 
Latte
 ありがとうございます 










 






 コンコン


 お風呂の扉をノックされ、
Latte
 ……あ、な、なんですか 



 嫌な思い出が蘇ってくる




 ホテルに連れ込まれて、




 お風呂に浸かっている時に急に入られて

          犯される事が何度もあった





ウパパロン
 あ、びっくりさせたかな、化粧水とか 
 洗面所に置いておこうと思って







Latte
 ……ありがとう、ございます 



ウパパロン
 あ!今日の晩御飯オムライスだから〜 







 ガチャ










 洗面所を出ていく音がした、




 お風呂は静かなはずなのに、







 ……自分の鼓動が響く







 怖くて心拍数が上がった訳では無い



















 
ウパパロン
 お、タイミングいいね〜、
 ちょうどオムライスできたよ 






ウパパロン
 ていうか、髪の毛ちゃんと乾かして! 

 髪はボブだから別に乾かさなくてもいい


ウパパロン
 風邪ひくから、
 ……ほら洗面所行くよ? 














 ブォーーーーー




 椅子に座らされ、ドライヤーの音が響く








 

 
ウパパロン
 よし!完璧!
 オムライス冷める前に食べよっか 
Latte
 ……はい 



 食事中ウパさんは何か言いたそうに







 何度も私と目を合わせてくる



Latte
 ……私の顔に何か付いてますか? 



ウパパロン
 うぇ!?…言おうか迷ってたんだけど 




 なにか深刻なことを言うかのように



             私を見つめて



ウパパロン
 ……敬語やめない? 


Latte
 あ、……無意識でした 


ウパパロン
 …なんか距離感、感じるからさ 


Latte
 ……、分かった、 



ウパパロン
 こっちの方が絡みやすいニコ 


 些細なことで笑ってくれるウパさん








 私も自然と笑顔になる

プリ小説オーディオドラマ