第8話

小瀧side
1,436
2018/03/13 12:39
お母さん
ごめんね、大毅寝ちゃって・・
神山
全然大丈夫です。それより送ってくれてありがとうございました


レッスン場に着いたら、入口の所に車が止まってて、神ちゃんが誰かと話してた。
小瀧
神ちゃんおっはー!!
でっかい声であいさつしたら、全力で神ちゃんに止められた。


何事かと思って神ちゃんの指さす方を見ると、車の中でしげが眠ってた。

おでこには冷えピタシート。タオルケットにくるまれたしげ。
小瀧
しげ・・調子悪いん?
見たことのない、しげのしんどそうな顔。


お母さん
大毅のお友達?いつもありがとうね
急に顔を覗き込まれて顔を上げると、さっき神ちゃんと話してた人。

あ、しげのお母さんか。
小瀧
あ、小瀧望です。
自己紹介してお辞儀すると、しげのお母さんは「あ、望くんね!」と笑った。
お母さん
いつも大毅が話してるから。同じ病院通ってるんよね?
小瀧
はい

お母さんは嬉しそうに話すけど、僕は笑えなかった。


僕は、

いつも明るくていつも笑顔のしげしか知らんから。


こんなしげ見たら不安になってまうねん。



濱田
あれ、おばちゃん?
中間
しげのお母さん?
後ろから声がして振り向くと、濱ちゃんと淳太君。その後ろから照史君と流星も。


みんながお母さんと話してる間、しげから目が離せなかった。


お母さん
じゃあ、そろそろ行くね
お母さんが車のドアを閉める前に、しげの手元に1枚の写真を置いた。



小瀧
早く元気になってね

そう言って。

プリ小説オーディオドラマ