第56話

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2021/04/06 10:11
重岡side
ちょっと離れた自動販売機に
あなたちゃんを抱っこしながら歩いていたら
後ろから着いてくるメイキング用カメラ。
あなた

………あ。

重岡大毅
重岡大毅
怖い?大丈夫?
あなたちゃんはカメラを指さして
あんなにニコニコな笑顔から
ちょっと怖がった顔に変わったから
俺は空いている手であなたちゃんの顔を隠した。
あなた

………しげ、

重岡大毅
重岡大毅
おん、おるよ。笑笑
ジュース買おな。
あなた

……じゅーす。

重岡大毅
重岡大毅
おん。行こ行こ。
歩く速さをちょっと早めにして
離れた自動販売機に向かった。


3つ並んでいる自動販売機。
1個1個前まで行って飲めそうな飲み物を
あなたちゃんと探していた。
2つ試したけどどれもちょっと大人向けの
ジュースや缶コーヒーばかり。

最後の自動販売機の前まで立って
俺がちょっとあなたちゃんを浮かして
抱え直した時あなたちゃんが指を指した。
重岡大毅
重岡大毅
どれ?どれ欲しい?
あなた

これ〜。

重岡大毅
重岡大毅
ほーい。
あなたちゃんが選んだジュースの値段を見て
後ろポケットに入れていた財布を片手で出して
お金を自動販売機に入れる。
あなた

おす〜!

重岡大毅
重岡大毅
はーい、押してくださーい。
ちょっと低い所にあったから
俺も抱っこの高さを変えて一緒に屈んだ。

あなたちゃんはボタンを両手で押して
そしたらそのまま勢い良く落ちてくるジュース。

あなたちゃんを下ろして
取り出し口を開けてあげれば
あなたちゃんはジュースを取った。
あなた

じゅーす〜!

重岡大毅
重岡大毅
よかったな〜?笑笑
今飲む?
パパに渡すか?
あなた

……いま。

重岡大毅
重岡大毅
はいはい〜。笑笑
俺にペットボトルを渡したから
キャップを開けてあげた。
重岡大毅
重岡大毅
はいどうぞ〜!笑
ゆっくり飲みや?
あなた

………ありがとぅ。

両手でペットボトルを持ったあなたちゃんは
めちゃくちゃ喉が乾いていたのか
勢い良くジュースを飲み出した。

飲み終えたら俺にペットボトルを渡してきたから
俺は受け取ってキャップを閉める。
キャップを閉めている時あなたちゃんは
俺の足に捕まってた。
重岡大毅
重岡大毅
大丈夫?
あなた

………だっこ。

腕を伸ばしてきたから俺も直ぐに抱っこして
着てきた上着の中にあなたちゃんを包み込んだ。
あなた

……ん〜。

重岡大毅
重岡大毅
大丈夫やで?
俺しか撮ってへんからな?
首に強く回ったあなたちゃんの腕。
エレベーターの中で優しく背中を撫でれば
ちょっとだけ弱まった。


控え室の階に着いて扉が開いた瞬間
ちょっと離れた所に流星がいた。
重岡大毅
重岡大毅
あなたちゃん
パパいるけど行く?
あなた

……ぱぱ、

流星の方に指さしたから俺も流星の方に近付いた。
重岡大毅
重岡大毅
流星。
藤井流星
藤井流星
………おぉ、しげ。ありがとう。
あなた

……ぱぱっ、ぱぱっ、!

腕の中で勢い良く流星に向かって腕を伸ばした。
そんな姿を見た流星も直ぐにあなたちゃんを
抱き上げて抱っこした。
藤井流星
藤井流星
……いくらやった?
重岡大毅
重岡大毅
ええって。
藤井流星
藤井流星
いや、流石に悪いわ。
重岡大毅
重岡大毅
……そんな事より
めっちゃええもん作らなな。
自分の娘にかっこええ所
見せたりや?笑笑
藤井流星
藤井流星
………せやな。
あなた

……ぱぱ〜。

重岡大毅
重岡大毅
……あ、俺呼ばれてるわ笑笑
またな〜!
あなた

ばいばい〜!

重岡大毅
重岡大毅
バイバイ〜!笑笑
別に呼ばれてないけど
何か恥ずかしくって逃げた。

ちょっと離れた所から2人を見守れば
目を合わせてニコニコ笑ってた。

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