第8話

決心
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2024/06/26 10:00
花奏 藍音
糠助おじ様、、、
花奏 藍音
なんで、死んじゃったの?
花奏 藍音
俺、また、大事な人を亡くした、、、
大塚村村長屋敷 離れにある物置部屋
この薄暗いジメジメとした部屋が藍音の部屋だ
花奏 藍音
俺、今後どうしたら、、、
両親を亡くした藍音を優しく抱き締めてくれた
一緒に泣いてくれた お墓参りもしてくれた
大切な、両親の変わりになってくれた人
その人が目の前から居なくなった
花奏 藍音
、、、
記憶が蘇る

藍音は生まれた時から病弱だった
そんな藍音を心配した母親が提案したのが
「この子は女児として育てましょう」
女児として育てる、その内容は
男児には女児の 女児には男児の服を15歳まで着せて育てる
名前も同じように反対につける
そうすれば、健やかに育つ
昔からある言い伝えだ
だから、藍音は女物の着物を着て、名前も女子らしい名前になっている
そのせいで村の子供達からはいじめられていた
花奏 藍音
でも、糠助おじ様は、、、
糠助はそんな藍音の姿を見て優しく微笑んでくれた
「お母様によく似ていますね」、、、と
否定せず、肯定してくれて褒めてくれた
あれほど嬉しかったことはない
花奏 藍音
だから、糠助おじ様の願いを叶えなきゃ!
糠助の生き別れた息子を探しに旅たたなければならない
しかし
花奏 藍音
ここを離れるのは嫌だな、、、
両親や糠助、亥来馬と過ごした思い出の土地
そこから離れたくない
でも、糠助の願いを叶えなければならない
花奏 藍音
決心しないと、、、!
右腕の痣に触れる
亥来馬と糠助の息子にもあるという不思議な痣
花奏 藍音
ちょっと熱があるな、、、
痣があるところが異様に熱い
花奏 藍音
会いに来いっていうことなのかな?
痣に触れた手で笛に触る
こちらも、同じく亥来馬と糠助の息子も持っている笛だ
痣とは反対に笛はひんやりと冷たい
ただ、淡く光を帯びている
花奏 藍音
俺に何か伝えたいのかな?
母親が会ったという女神様の仕業だろうか
神の導きならばそれに従わなければならない
花奏 藍音
行かなきゃ
藍音の表情は、泣き顔から強き少年の顔に変わった
花奏 藍音
見ててね、女神様、お母様、お父様、糠助おじ様!!
藍音は部屋を飛び出しどこかへ走っていった
気付いた時に「ふぇ!?」って声出ました、びっくり
まだまだ頑張ります!

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