第3話

ピンクの霧に包まれて
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2025/02/20 14:05 更新
改めて久々知くんと尾浜くんに挨拶を済ませた後、先生が来るまで忍術学園のことを聞いたり、忍たま達のことを聞いたり、二人が沢山話してくれるので耳を傾けていた

_と、その時だった



尾浜くんがお昼ご飯を食べた後、忍術学園を案内するという話の流れで肩を組んできたのだ!

か、顔が近い⋯!男同士だって意識してもだめだ!


鼓動が早くなり、真っ赤になった私の周りには " ボフン!" と音を立ててピンクの霧が広がった
あなた
えッ!?な、何これ!⋯お、尾浜くん久々知くん、大丈夫⋯!?
周りの霧が引いていくと、そこにはこちらを見る尾浜くんと久々知くん。⋯その瞳にはハートが見えるようで、

久々知くんがこちらを見詰めながら私の手を取り
久々知兵助
なんて君は可愛らしいんだ⋯まるで豆腐みたいな白い肌、笑う顔は大豆のように輝いている!もっと俺にその可愛い顔を見せてくれ
あなた
えぇえ!?く、くく久々知くん!?どういう⋯ッ
困惑していると、手を取っている久々知くんを退けるように今度は尾浜くんが私を抱き締めてきた
尾浜勘右衛門
あの柔らかそうな頬を見た時から触れたくて堪らなかった!⋯お団子みたいで美味しそうなだけじゃなくて、いい匂いまでするんだな。⋯もっと、君を堪能させて
あなた
ンッ⋯み、耳元でそんなこと⋯!
見た目は可愛らしい尾浜くんだが低い声は耳に響き、肩を少し震わせる。⋯いやいや!というかなにこの状況!?明らかに二人の様子がおかしいよね⋯!?

そう思った時、私の頭上で声がした
木下鉄丸
⋯嫌な予感がして急いで来てみれば、学園長先生が言っていたのはこういうことだったのか。⋯あなたの名字、もう術の効果が終わるはずだから、
顔を上げると、五年い組の担任の先生である木下先生だった。眉を下げ、困った顔でこちらを見ている

⋯視線を尾浜くんや久々知くんに戻すと、二人は顔を真っ赤にして悶えている様子だった
私に抱き着いていた尾浜くんは光の速度で離れ、久々知くんと横に並びこちらを見ている
尾浜勘右衛門
な、なんだ今の!身体が勝手に動いて⋯そ、それに俺あんなこと言わないし!⋯恥ずかし、俺の身体どうなってるだ?、
久々知兵助
お、俺も⋯!なんか身体が言うこと聞かなくて、気づいたら手⋯手を握ってて⋯ああもう!何がどうなってるんだ!?
困惑と羞恥で二人は混乱しているようで、二人をなだめるように木下先生が口を開いた
木下鉄丸
⋯二人とも落ち着きなさい、今からそれについて説明をする。、幻術については知っているな?先程お前達がかかったのは恐らくその術だ。何かが発動する引き金になったんだろう、そしてこれが意味することは分かるな。あなたの名字の血は狙われる、だから忍術学園に来たということだ
木下鉄丸
学園長先生より高学年には幻術について説明することを許されている、もちろん五年ろ組にも六年生にも説明済みだ
久々知兵助
え、でも幻術使いは昔それは美しい麗しの姫だったと⋯でもあなたは男では?女にのみ受け継がれるものだとも聞いたことがあるのですが、
尾浜勘右衛門
俺も⋯その幻術が周りにも強力で、幻術使いのお姫様を手に入れた国が戦をおさめたなんてものも本で見ました
どうしたものか⋯と顔を一瞬しかませたが、女であるという事実は言えない。また木下先生が口を開ける
木下鉄丸
今回ばかりは女子が生まれず、受け継がれないことは有り得ないらしく例外が出たのだろう。私も詳しくは分からないんだ
そのあやふやな説明に二人は納得しかねる、と言った顔を見せたがパッと私の方を見て
尾浜勘右衛門
⋯さっきはいきなりで困惑したけど、どういう状況で発動するのかも分からない訳だし俺に出来ることがあるなら協力するよ
久々知兵助
もちろん俺も!幻術にかかるのは勘弁だけど⋯せっかく同じ五年い組になったんだ、力になりたい
あなた
ッ⋯!二人とも、あんなことしちゃったのにありがとう⋯!私自身、幻術使いなのを今の今まで知らなかった⋯だから、協力してほしい!
真っ直ぐにこちらを見る二人に、全力でそう返す

⋯父上、まさかあの戦火の火種は私だったのですか⋯?昆奈門達もそれを知って私をこの忍術学園に⋯


私を生かしてくれた者達のために、そして私自身のために幻術をなんとかする方法を考えないと


_




決意を固めて、午前中の授業に取り組んだ

気を張っていたせいか、なんだか一段と疲れてしまったみたい⋯時間はいつの間にかお昼になっていて
久々知兵助
あなた!一緒に食堂に行こう!他の五年生も紹介したいし、みんなでお昼ご飯を食べないか?
尾浜勘右衛門
食堂のおばちゃんが作る料理は美味しいぞ!⋯まあでも、お残しは許しまへんで〜!って言われるから、ちゃんと綺麗に食べないとだめなんだ
あなた
一緒していいの!?他のみんなが大丈夫なら⋯って、尾浜くんそれ食堂のおばちゃんの真似?そんな感じなんだ!
誘ってくれた久々知くんの方へ駆け寄ると、横からピョンッと現れた尾浜くんが、食堂のおばちゃんの真似をして笑わせてくれた。⋯二人とも私が気を張っていたのも知って解してくれているのだろう⋯フワッと心が軽くなる



一頻り笑い合った後、三人で並んで歩きながら他愛ない話をして五年ろ組の教室へと向かった_

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