改めて久々知くんと尾浜くんに挨拶を済ませた後、先生が来るまで忍術学園のことを聞いたり、忍たま達のことを聞いたり、二人が沢山話してくれるので耳を傾けていた
_と、その時だった
尾浜くんがお昼ご飯を食べた後、忍術学園を案内するという話の流れで肩を組んできたのだ!
か、顔が近い⋯!男同士だって意識してもだめだ!
鼓動が早くなり、真っ赤になった私の周りには " ボフン!" と音を立ててピンクの霧が広がった
周りの霧が引いていくと、そこにはこちらを見る尾浜くんと久々知くん。⋯その瞳にはハートが見えるようで、
久々知くんがこちらを見詰めながら私の手を取り
困惑していると、手を取っている久々知くんを退けるように今度は尾浜くんが私を抱き締めてきた
見た目は可愛らしい尾浜くんだが低い声は耳に響き、肩を少し震わせる。⋯いやいや!というかなにこの状況!?明らかに二人の様子がおかしいよね⋯!?
そう思った時、私の頭上で声がした
顔を上げると、五年い組の担任の先生である木下先生だった。眉を下げ、困った顔でこちらを見ている
⋯視線を尾浜くんや久々知くんに戻すと、二人は顔を真っ赤にして悶えている様子だった
私に抱き着いていた尾浜くんは光の速度で離れ、久々知くんと横に並びこちらを見ている
困惑と羞恥で二人は混乱しているようで、二人をなだめるように木下先生が口を開いた
どうしたものか⋯と顔を一瞬しかませたが、女であるという事実は言えない。また木下先生が口を開ける
そのあやふやな説明に二人は納得しかねる、と言った顔を見せたがパッと私の方を見て
真っ直ぐにこちらを見る二人に、全力でそう返す
⋯父上、まさかあの戦火の火種は私だったのですか⋯?昆奈門達もそれを知って私をこの忍術学園に⋯
私を生かしてくれた者達のために、そして私自身のために幻術をなんとかする方法を考えないと
_
決意を固めて、午前中の授業に取り組んだ
気を張っていたせいか、なんだか一段と疲れてしまったみたい⋯時間はいつの間にかお昼になっていて
誘ってくれた久々知くんの方へ駆け寄ると、横からピョンッと現れた尾浜くんが、食堂のおばちゃんの真似をして笑わせてくれた。⋯二人とも私が気を張っていたのも知って解してくれているのだろう⋯フワッと心が軽くなる
一頻り笑い合った後、三人で並んで歩きながら他愛ない話をして五年ろ組の教室へと向かった_











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。