第9話

九話
27
2025/07/26 08:01 更新
 ほっそい薄暗い道を通って、道はようやく明かりを取り戻す
 その中俺らは今、連れてかれたマチコを追いかけている…のだが、
かにかま
速すぎだろ…
 アスら速いし建物の屋根を飛び移るからまず届かないし、いくら走っても一向に追いつかない
こたろー
なんであんな軽々しく跳び移れるん
 かにかまが遠い目してる。俺もしてる
 そのとき、少し後ろから風を感じたと思ったら、ラナンが道から外れてった
こたろー
ラナンどうした?
ラナン
気にしないで~
 軽く手を振って、ラナンはそのまま別方向に行ってしまった。一体どうしたんだろう
 ていうか、この状況どうすりゃいいんだ。助けるっつっても、どうやって追いつけばいいんだ?今はただ下から追いかけてるだけで時間の無駄になってるきーする
どーる
もうとっくに五十年分の体力は使ってる……
 流石にキツイわ。さっきまでロボット倒してたのに今は走ってるし──
こたろー
え、あれってラナン?
マックスワン
ふぁ?????
 ラナンが次々と建物に跳び移っていた。嘘だろできるん??
 遠くからでも分かるほどの軽々しさ。なぜ跳び移れる?
カーネ
ウチの娘こえぇ……
ローゼ
歳だもんね
カーネ
うるせえ
(すげぇなおい)
 階段からラナンが出てきたと思ったら、こっちに一直線で向かってきた。だがしかし建物と建物の間には隙間がある。落っこちるかと思いきや──すげえ軽々しく跳び移った。うさぎみたいに。それをずっと繰り返してる
 それに対してアスたちは…
アス
予想はしてたけどマジか……とんだ脚力に体力だな
 やはりラナンの脚力は異常なのかみんな驚いてる。いやアスもあたいを抱えてる状態で跳び移ってるのも大分異常よ?
 だけど、向かい風がさっきより小さくなった気がする
スィーラ
今はこちらの方が人数が有利……早く仕留めるわよ
 そうしてアービとルバストは立ち止まり、スィーラとアスはその場から離れた。また体がふわってなる
 二人はまたすげー脚力で跳んで、男子組と近いところで物陰に隠れた
スィーラ
アス、見張ってて
アス
はいはい
 アスはめんどくさそうに返事をした
 スィーラはスナイパーを構えだした。きっとあれでラナンを撃つ気なんだろう。アスは見張ってるからどうか知らんけど省いたとしても三対一はやばない?──
アス
動いても声出しても刺すから
 あたいの考えを読み取ったかのように鋭い目つきをし、アスはあたいの胸元に短剣を突き出した
 ここには逃げ場所が無い。階段もない。下はかけ離れた地面。高い所にいるから落ちたら即死する。うーん、今はじっとするしかなさそう、、
 一方、物陰の向こう側では、キンキンと刃物がぶつかり合うが響いている
アービ
へー、結構やるねぇ
ラナン
そうでしょ~
 二人とも話はのんきなのに、行動は真逆だ
 アービはあの短剣で戦っており、ラナンは前に使ってたでけえ銃を背中に背負い、代わりにナイフで戦っている。どちらもまだ余裕そうだ
アービ
でもガラ空きだよ?
マーチィ
 ラナンの背後には、銃を構えたルバストがいた。銃口は、後頭部に向けられている──
ラナン
ざんね~ん
ルバスト
!?
 撃たれる──と思いきや、もう片方の手から銃が取り出され、一発発砲した
 ルバストは瞬時に例のホログラムシールドを出した
ラナン
武器は二つだけなんて言ってないしね~
 危機状況だったのにのんきにしてる。なんでそんなんでいられるんだ
 その時、間近くで射撃音がした
 スィーラのスナイパーの先端から煙が出ている。まさか、撃ったのか──
ラナン
いやぁ、三対一って大変ねぇ~
 ラナンは弾を避け、そしてスィーラの足元に銃痕が残っている。既にスィーラたちのことも気づいている模様
スィーラ
……アス、クールダウンは?
アス
五分。どうする?
 アスは手首からホログラムらしき画面を出して言った。確かに五分と表示されていた。なんのクールダウンかは分からんけど。あのワープホールか?
 スィーラは難しい顔をして言った
スィーラ
……なにか企んでる気がするわ
アス
企んでる……?
スィーラ
あの女、何か企んでいるように見えるわ。今すぐ離れて頂戴
 スィーラは何かを悟ったかのように、無銭で繋がってるのか、耳に片手を当てて言った
 その時──
こたろー
はぁ…やっと追いついたぞ
マーチィ
こたろおおおおおおお
 向こうの建物にこたろーが、すっごい息を切らして来た
アス
……アイツは素手でロボットを倒していた。あと銃弾を跳ね返していたぞ
スィーラ
……離れた方が得策ね
(アスってよく人を見てるんだな)
 そうして、スィーラたちも離れようと、アスがあたいに腕を伸ばした時──
マーチィ
ぐはっ──
こたろー
コタパーーーンチ!!!
 こたろーがスィーラたちがいる建物に向かって、いつものコタパンチを発動した 
スィーラ
!?
アス
まず──
 スィーラたちはすぐさま建物から離れたが、コタパンチはとんだ火力を持っているので建物は爆発し、スィーラたちもぶっ飛んだ。もちろんあたいも
マーチィ
ああああああああああああ
 アスから離れ、あたい一人で別方向へ飛んでった。
 なんかパンチすん前に喰らった気がするんだけど。めっちゃ腹に違和感ある。いや絶対喰らったよね?え、てかこのままじゃしぬくない?えどうしよいやどうしようもないって
どーる
まちこ!!!!!──
ぴあ
マーチィ様──
こうやどうふ
あ──
ローゼ
来た──ぐはっ
りんりか
ちょ──
 すげえ勢いで飛んで床に当たったのに痛くないと思ったら、なんかやられた声が聞こえた
 振り返ってみると…
マーチィ
ふぁ!?!?!?え、ごめん!!!
 五人があたいの下敷きになっていた
 近くにあった別の建物の階層に窓からぶっ飛んできて、多分受け止めてくれたんだろう。
どーる
はぁ……はぁ……大丈夫
ローゼ
はは……
 どるこは息切れながらも大丈夫と言ってくれた。ローゼは苦笑いしていた。小声で「コタパンチマジやべー……」って言ってたのは聞こえた
ローゼ
まっ、ひとまず奪還成功ってことで、ついてきて
動画

プリ小説オーディオドラマ