チャイムの音が鳴り響き、生徒達はわいわいと雑談をしながら教室を去っていく。
そしてその人混みをかきわけて、エースとデュースがあなたの方へやってきた。
あなたはそれを見て読んでいた本をパタンと閉じると荷物を持って立ち上がる。
これからの事なんて全く考えていないような幸せそうな顔で眠るグリムの首根っこをあなたは掴むと持ち上げる。
うわぁ…とエースとデュースが頬を引きつらせるのを見て見ぬふりして行こうとしたら、首輪を掴まれ苦しかったのかグリムが目を覚ました。
エースは流石にこれ以上はグリムが可哀想だと思い、そう言い皆を引き連れて教室から出た。
あなたがそう問えば、エースはグッと親指を立て言う。
魔法、とは言えなかったのでそう適当に濁しておく。
幸いデュースはそうか、と特に追及してこなかったので正直助かった。
────────────────────
そして植物園裏の森にて。
という事で、3人と1匹はまずは装備を整えようと植物園に向かった。
────────────────────
そして植物園の中でも暖かい温帯ゾーンに来た3人と1匹はその広さにびっくりしていた。
そう決めると、3人と1匹はそれぞれ別の方向へ進んでいった。
あなたは見た事のない植物達をきょろきょろと見回しながら奥へと進んでいく。
すーっと手もとい前足を伸ばすグリムにあなたはそう注意する。
グリムはそれを聞き、ビクッと前足を引っ込めた。
フルーツを食べられなくてガッカリしているグリムを連れながら歩いていたら、ふいにあなたの足が地面とは違った感触を捉えた。
何か声が聞こえたような気がした、いや、明らかに聞こえたのだがあなたは嫌な予感しかしなかったのでそのまま通り過ぎようとした。
しかしもちろんそのまま素通り、といくわけがなく。
あなたはそう冷静に相手を観察しどう出るか考えていたのに、その計画をグリムがぶち壊す。
明らかに初対面の相手に言ってはいけないような言葉をぶつけられ、獣人の彼は眉を寄せる。
まぁ最も、あなたが心の中で言っている事も初対面の相手に言っていい事ではないのだが。
彼は視線をグリムからあなたに移すと、値踏みするようにあなたを観察する。
自分も散々やっているくせに不快そうに顔をしかめ、あなたは2歩3歩と彼から距離を取る。
そんなあなたを興味深そうに獣人は見ると、立ち上がってあなたに近づき顔を寄せる。
それに危機感を覚え、あなたはバッと彼から距離を取る。
その素早い動きを見て彼はふぅん、と笑う。
そう睨まれ、あなたは身構えグリムはブルッと震える。
獣人の青年──確かレオナ様、と自分の事を言っていたか──はそう言い構える事なくごく自然な流れで拳を振り上げる。
グリムは怯えたようにギュッと目を閉じ耳を伏せるけれど、あなたは特に動じず左手ですっとレオナの拳を受け流す。
そしてそのままいつもの癖でレオナの右腕に手を添え肩を支点に彼の身体を投げようとし…
ギリギリの所で止まった。
顔をサァッと青ざめさせ固まってしまったあなたにレオナが声をかけるより早く、別の人物の声が飛んできた。
* * *
どうも、切り所が分からなさすぎました、カイです()
そう本当に話をどこで切れば良いのか分かんないんですよね…。それで毎回のように2,3000文字いくという…()
まぁでも長い方が皆さんも嬉しいですよね、うん(目逸らし)
明日からゴールデンウィークですね!皆さん楽しんでください👍俺もギターの練sy(((じゃなくてこの作品の更新頑張ります!
ではまたっ。バイバイッ。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!