お父さんが事務所の人たちと一緒に出てきた
一瞬家で見てもらえるのかもと期待をしてしまいましたがそんなはずないとすぐに気がつきました
理由?理由はお父さんの目です
お父さんの目は「話しかけるな」と言っていました
それでも、事務所の人がいるから返事をしてくれたのかもしれません
いつもは話しかけても無視されるので
案の定、家に帰ったら
と言われました
いやはや、どうすればお父さんの求めるレベルになれるのでしょうか
そんな考え事をしていたら誰かにぶつかりました
久しぶりに焦凍お兄ちゃんを見ました
私達は双子の兄弟のはずなのに
とはいえ、性格も見た目も個性も何もかも違うのに双子だなんておかしい話ですね
はぁ…なんだか気分が落ち込んでしまったので気分転換に散歩にでも行きましょう
正確には学校に行っているので外には出てますけど
私とお父さんってどんな関係なんだろう
ふと、そう思いました
血が繋がっているとか、書類上の関係という意味でなら紛れもなく親子
けれど、そういうのじゃなくて好き不好きで語るような"親からの愛情"と呼ぶものを注いでくれたかといわれると……そんなことを考えるのはやめましょう いくら考えても私が頑張らないと見てもらえないわけですし
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…こんないかにも怪しそうな人に……
そう思っていたはずなのに次の一言で私はそれを了承しました
それは、まるで私が"無個性"なことを知っているかのような言い方でした














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。