第17話

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2022/12/10 13:10 更新
ななもり。side

ジェルにいが家に帰ってきた日の夜、俺たちはちょっとでもジェル君に記憶をと戻してもらうために昔の写真とか卒アルとかを渡した

みんな懐かしくて結構たくさん見ちゃって、ジェルにいは夜みんなが寝た後見るって言って部屋にもっていった

俺は早くジェルにいの記憶が戻ればいいなーなんて軽いことを思いながら眠りについた


次の日
目が覚めてパット時計を見ると朝の五時

いつもなら六時くらいにゆっくり起きてくるんだけどなんだか早く目が覚めた
ジェルにい、大丈夫かな…

何だか嫌な予感がしてベッドから起き上がる

まだ、ジェルにいも誰も起きてない、よね…
ななもり。
とりあえず、起きよ…
隣の部屋を見ると、少し電気が漏れていた
…ジェルにい、もう起きてる…


そういえば病院の先生もはやく起きてるって言ってたし…
6時くらいかな、って思ってたけどこんなに早く起きてたんだ…

ななもり。
コンコン
ななもり。
ジェル、にい…?
恐る恐る部屋に足を進める
ななもり。
ジェルにい、おはよう
よく、寝れた…?朝、早いんだね…
何を言っても俺に背を向けたままで返事もしてくれない

もしかして、なにか、あった?
ななもり。
ジェルにい、昨日、アルバムとか見た?何か思い出したりとかは…
いつもと違う雰囲気に何を話せばいいか分からないままいろんなことを口走る

俺が記憶のことに触れた瞬間
ジェルにいは手に持っていたアルバムたちを落とした
ななもり。
じぇ、じぇるにい…?
ジェル
全部嘘だった…
ななもり。
え…?
ジェル
みんな、俺のこと、嫌いなんだもんね…
ジェルにいがつぶやいた言葉に俺は記憶を取り戻したことを察した

でも、そのトーンと内容は
ジェルにいが壊れてしまったことを表すのに、十分だった
ななもり。
いや、それは…
ジェル
俺のことなんて、どーでもいいんでしょ…?
俺はこの家にいらない人、なんだから…
ななもり。
そんなことッ
ジェル
俺はこの家の、邪魔者、だもんね…
そうやってジェルにいが振り向く

その顔はぞっとするほど冷たく
光も何もなかった
さとみ
ふわぁ…ななにい、ジェルにい、こんな朝早くから、どうしたの…
ころん
んー…ななにい…?
さとみくんところちゃんが俺たちの声と物音に目を覚ましたのか二人が起きてきた
ななもり。
ジェルにいが…
さとみ
え…?
その言葉だけで二人は勘づいたらしく、二人からも笑みが消える

ジェル
さとみも、ころんも俺のことなんてどーでもよかったんでしょ?
なーくんだって。莉犬もそう
るぅちゃんは味方してくれてたけど、でもさ
ジェル
どっちにしろ俺はずっとしんどかったんだよ…
ジェル
もう、疲れたんだよ…?
毎日毎日バイトして、学校でも家でもいじめられて嫌われて…
いたくてもしんどくても辛くても、頑張って来た…
ジェル
弟たちがいるから
弟たちの、弟たちの為だけに…!!
ジェル
だけどさ、事故あって記憶がなくなって
結局戻ったけど
今まで何してたんだろうって…なんのために頑張ってたんだって…
もうわかんないよっ…
いつも通りの落ち着いた、冷静な声
でも、その言葉一言一句にジェルにいの想いが詰まってて

すべて正しくて何も言えなくて
俺たちは何もできなかった…


ジェルside

あの後結局眠れなくて
何となく手首にカッターを走らせて
ボーっと過ごしていた

そのうち、なーくんが起きてきて話しかけてくる

いつも通りおはようって、笑顔で返そうって思ったけど
何も反応できなくて

なー君の言葉に反応して出て来た俺の言葉は冷たくって残酷な言葉だった

自分でもわかってる
ひどいことを言ってるのも。だけどいったん壊れてしまった心は元には戻らない
出てきてしまった気持ちは、言葉は止まらない

我慢してきたことが全部出てくる
ジェル
俺はさ、なんであんなに頑張らないといけなかったの…?
誰も俺のことを必要としてくれなくて
ただの邪魔もの。
ジェル
なのに、なんでっ…ポロポロ
ただただしんどい…


手首に傷ができていたのも
あんなに早く目が覚めるのも夜寝れないのも
ご飯が全然が食べれないのも


ぜーんぶこういうことだったんだ…



気が付いたら、るぅちゃんも莉犬も起きてきて俺のことを心配そうに見つめていた

いつもなら、また笑ってってしてたけど
今はもうすべてめんどくさい

もう誰も信じられない

心配することもみんなを笑わせることも疲れた

みんなのことも…

自分のことでさえ


どーでも、いい…
ななもり。
じぇるにい…ポロポロ
なーくんが泣いてる
ななもり。
ごめんなさい…ほんとうにごめんなさい…!!
俺が悪かったの…ジェルにいの気持ちなんて考えずに自分勝手なことして
全部俺のせいなのに、ジェルにいのせいみたいにして全部押し付けてた…
さとみ
ななにいのせいじゃない!!
俺だってみんながこうなる前に道を正せたはずなのに…!!
全部責任押し付けて、仲が良かった雰囲気を壊したっ…
ころん
僕だって、なにもしなかった…
ジェルにいが辛かったのだって知ってた
毎日頑張ってたことだって…なのに自分のことばっかで、何も考えなくて
ひどいことばっかいってひどい態度ばかりして…
ごめんなさい…!!
莉犬
違う!!最期まで俺は…変な意地ばっかりはって
昨日まで何もしなかった…
悪いこと分かってたのに、俺がひどいこと分かってたのに
全部ジェルにいのせいにしてました…俺が悪かったのに…
ごめんなさい…
るぅと
ジェルにい…ポロポロ
前の、優しいジェルにいの戻ってよ…ポロポロ
みんなが泣きながら謝ってる

あれ、俺って必要とされてたの…?
もう、何が何だか分からなくなってきた…

俺は何をしたらいいの…?
何をすべきなの…??
俺は、これから、どうしていけばいいの…?



頭の中がぐるぐる回ってる

そのうちぼんやりしてきた

寝てないせいか、ご飯が食べれてないせいか…それともリスカからの貧血…?

わからないけど体が限界…

俺はみんなに囲まれながら倒れた
ななもり。
ジェルにい!!
さとみ
危なっ!!
すれすれのところでさとみが支えてくれた
ジェル
みんなっ……
ななもり。
さとみくんはベットに運んで!
るぅりーぬは看病できるもの
ころちゃんはなにか食べれる物作って欲しい
ころん
わかった!
莉犬
るぅちゃん、いくよっ
みんなが慌てる姿を最後に
俺は意識を飛ばした
ありちゃん
読んでくださりありがとうございます
ありちゃん
多分あと1回~3回程でラスト……になると思います!
ありちゃん
冬休み入ったらまた塾があるので……
目指せ冬休み前!笑
この小説が終わりましたら新しい小説また書くつもりしてます
ありちゃん
次は2人兄弟の設定でその2人メインの話にするつもりです
誰が主人公がいいか投票……?お願いします!

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なーくん
15%
ジェルくん
31%
さとみくん
10%
ころちゃん
16%
莉犬くん
22%
るぅとくん
7%
投票数: 2137票
ありちゃん
多かった2人をメインにします
ありちゃん
おつあり!

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