眠くて動けなさそうなグリムを抱きかかえ、NRCのメインストリートを歩く。
そういや、今日は特別メニューって言ってたっけ。グリムが急ぐわけか。
昼食を終えて…
さて、返しにいかなくちゃ。
ディアソムニア寮
寮を出ていこうとした1つ上の先輩に案内してもらった。
目の前のドアを3つノックすると、制服姿のリリア先輩が出てきた。
手に持っていた紙袋を先輩に渡した。
そうニコッと笑うリリア先輩にドギマギしつつも、「はい」と返事をした。
リリア先輩に呼び止められ、振り向くと、自分の髪をリリア先輩が触っていた。
その行為にびっくりして、思わずリリア先輩から離れる。
「ほれ」と付いていた埃を見せて、魔法で燃やした。
メインストリート
リリア先輩に喜んでもらえてよかったぁ。結構自信作なんだよね、あのお菓子。口に合うといいけど。
なんてこと考えながら帰り道を歩いていると、後ろから声を掛けられた。
見るからに面倒くさそうなサバナクロー寮生
苦笑いしながら断るけど、気にしないで話しかけてくる
本当に面倒くさい。
1人が「ねぇ」と言って、肩に触れようとしてきた時、
バチバチッ!!
自分の周りに黄緑色の結界のようなものが張られていた。
と、同時にリリア先輩が目の前に現れた。
目の前には先程の結界で怪我をして痛がっている人と一緒にいたサバナクロー寮生とリリア先輩。
リリア先輩…?なんでここに?
自分と同様にびっくりしているサバナクロー寮生に近づくと、ぼそっとなにかを呟くと、逃げるように去っていった。
リリア先輩に来てもらって、助けてもらったのはすごく嬉しいんだけど、それ以上に…
恥ずかしいけど、こういうことに慣れてなくて、いつも腰を抜かしてしまうのだ。
それを知っているのは、マブ組と特定の人だけ。
リリア先輩もその一部だ。
倒れそうになったのを、リリア先輩が支えてくれて、いつの間にか姫抱きされていた。
リリア先輩の顔が近い。爆発寸前。
恥ずかしくて、語尾が小さくなってしまう。
これは、我慢するしかなさそうだ。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。