第9話

第1章ー4 出会い
18
2021/01/04 04:51
<時は少しさかのぼる>
〜ゼーレ視点〜
今日も変わらず実験をされ部屋という名の檻に入れられる
今日も1人殺してしまった…
その事に涙が止まらない
僕は声を押し殺して泣いていた
するとドォーン!!というすごい音と
「侵入者!!侵入者ー!!」
という声が聞こえてきた
何があったんだろう?
僕は見張りの人に声をかけてみた
ゼーレ
ゼーレ
あの…何かあったんですか?
しかし


「勝手に喋るな!お前に構っている暇はない!」


と言って外へ行ってしまった
でも…どうしても気になる
そう思っていたら
ゼーレ
ゼーレ
ん…?
僕の檻の中に何かが落ちていることに気づいた
拾って見てみたらそれは鍵だった
しかも、この檻と能力制御装置という僕の首についてる機械の
多分、さっきの見張りの人が落としたんだと思う

自由になれる鍵、虐げられた日々、外の様子、空腹

これらから考えなくても分かる、僕が取る行動はひとつ
ゼーレ
ゼーレ
出よう
ガチャッガチャガチャ、キィ
首の装置も取れたし、檻も開いた
よし!外へ行こう!

この時の僕は空腹状態だということを忘れていた



<そして時は戻る>






〜キノ視点〜
あいつは一体…
キノ
キノ
おい、お前何をした?
ゼーレ
ゼーレ
何って…魂を取っただけですよ
キノ
キノ
魂を取ったって…
ゼーレ
ゼーレ
貴方もすぐ同じようになります
その時俺は気づいた
謎の能力、気配察知によるこの気配、そして長い前髪で分かりにくかった目の色
あいつはイーターだ
しかも空腹状態の
俺の正体に気づかず殺気を向けてくるくらいかなりやばい状態だ
あいつを止めないと…
イーターを止められるのはイーターだけ
つまり、今あいつを止められるのは俺だけ
キノ
キノ
ハハッ!面白い!
さっきまでものすごくつまらなかったのだ
それがイーターという同等の強さを持つ奴と戦える
そのことに身震いし、自然と笑みが浮かんだ
あいつはというと怪訝な顔をしてこっちを見ている
ゼーレ
ゼーレ
変な方ですね…
そう言いあいつは俺に向かって手をかざしてきた
多分ああやって魂を取ったのだろう
だが
キノ
キノ
甘いな
手をかざしていないと魂が取れないのだろう
俺は前後左右上下と動き回る
あいつは少し焦り両手をフラフラさせて俺にかざそうとしている
はたから見れば実に滑稽な様子だ
俺は動き回りながらあいつへ近づき、
キノ
キノ
はっ
手刀を落とした
あいつは少しフラフラした後俺に向かって倒れてきた
俺はそれをしっかりと受け止めてため息を吐いた
キノ
キノ
はぁ…世話の焼ける奴
だが、顔はニヤニヤしていたと思う
なぜなら先程のあれほどにも緊張した空間は久しぶりだったから
正直、楽しかった
俺が止まってしまったり、あいつの手にかざされた瞬間俺は死ぬという状況だったのだ
死と隣り合わせ
興奮しないわけがないだろう!

<男は戦闘狂であった>

能力の扱い方は拙いが、成長すればすごいやつになる!
俺はそう確信した
キノ
キノ
お前…俺の相棒にならないか?
俺は眠っているそいつに問いかけた

____________________
♧裏話♧
今回の裏話はー?

イーターの空腹状態について!!

空腹状態になるとイーター達は目が赤くなるよ☆
そしてバカになる( ˙-˙ )←ひどいw
まぁ、単略的になるって事で(フォローとは?)
空腹状態っていっても空腹の時になることが多いだけで、精神状態が不安定な時に目が赤くなるよ☆
ゼーレはどっちでしょう?←もう空腹言ってるがw
空腹状態の時は能力にブーストがかかっててちょい強くなる(でもバカ)
次回、、、どしよ…(汗)←
まぁ、なんとかなるはず☆

では!
読むのお疲れ様でした!ありがとうございました!

プリ小説オーディオドラマ