『あれ?お昼は?』
「…食べない」
《ダイエット中なんだって〜笑》
『また?』
「…うるさいなぁ」
はい、と私にクリームパンを近づけるので押し返す
「食べないんだってば!てか絶対ユジンのせいで太った」
『…人のせいにするなよ』
「いーや絶対そうだね」
《いつものメロンパンじゃないんだね》
『売り切れてた』
今度はちぎったパンを唇に押し当ててくる
「いらないってば!」
『おー、怒った』
「クリームパンのカロリー知らないだろ!
クリームだぞ?!」
『あー』
「あむ、絶対食べないし!」
《食べてるよ》
「…はっ!」
ここのパン屋なんでも美味しいのか
じゃなくて…
「…あー食べちゃった…先輩に嫌われる」
『…』
《なんか言われたの?》
「いや?…ただ鏡見たときに危機感を感じただけ…」
次から次へと私の口にパンを入れてくるユジンの手を
掴んで逆にユジンの口にパンを運ぶ
「ユジンが食べなよ…」
ニヤニヤしながらもごもご何か言ってるのが面白くて
仕返しにユジンの口の中にパンを入れまくる
『やめっ、笑』
《なーに》
________
『どこ行くの?』
「んー、ギュビン先輩に届け物ー」
『俺も行く』
「なんで…」
『なんでジャージ?』
「…この間借りたの」
『…なんで』
「いや、んー…話すと長くなるんだけど」
『うん』
「…2組の人達がさなんか水遊びしてて」
『…冬なのに?』
「ほらあそこの蛇口出方変じゃん」
『まぁ』
「それでたまたま通りかかったら水がかかっちゃってさ」
『…』
「それで同じくたまたま通りかかったギュビン先輩がジャージ貸してくれて」
『…へぇ』
「で、洗濯したから返しに…」
『…俺が行くけど』
「いやいや借りたの私だし…」
『丁度ヒョンに用あるし』
「…じゃあ一緒に行く?」
『うん』
________
「あ!ギュビン先輩!」
🐶「おー!○○ちゃんとユジンじゃん!」
「これこの間はありがとうございました…」
🐶「全然!風邪ひいてない?」
「はい!」
なんてユジンを抱き潰しながらそう言うギュビン先輩
🐶「よしよ〜し」
「…あ、ユジンもなんか用あるんだよね?」
『ない』
「え」
🐶「え〜なになに〜、ウリエギ〜♡」
『ない』
感情がどこかへ消えて行ってしまっているユジンの頭をこれでもかと撫でる先輩
『それじゃ』
🐶「んー!またねーー!」
「あるって…」
『ない』
ないのかよ…変なの
ボサボサになった髪を梳かすユジン
後ろが跳ねていたので直してあげる
「相変わらずユジンのこと大好きなんだね」
『うん』
満更でも無い顔して…
「ほんとは嬉しいでしょ」
『別に』
「可愛くないなぁ…」
________
ユジンは○○のセコムだよね
なんてクラスメイトに言われる
「逆だよ」
《いやいや、どう考えてもユジンは○○のセコムだよ》
「…そうかな」
《考えてみな?先輩達に会いに行く時毎回ついて行くでしょ?》
「……言われてみれば確かに…」
《惚れっぽいあんたを守ってんだよきっと》
「……惚れっぽいかな」
《そこ〜?》
「でも…なんで?」
《そりゃ…》
「ん?」
《…》
「…え?なに?」
《いや〜なんでも〜?》
「…茶化さないでよ」
《そのうち分かるよ》
「…」












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。