あなたside
涼介「ねえ、はいこれ」
なんだろう。私がおすすめした本?え、でも…
「何?」
涼介「開いてみて?」
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なんだろうこれ
メモ?
涼介「見て」
「うん。」
________好きです。付き合ってくれませんか?_______
「…え?」
顔を上げると
耳まで真っ赤になった彼がいた
涼介「あはは。乙女かって感じだよね」
「これ。どうして…」
涼介「この前あなたが読んでた本の主人公に似せてみた!」
涼介「返事は?」
「私。そういうの分からなくて…でも、この時間がもっと続けばいいのにって思ってる。」
「だからさ、私を好きにさせてみて!」
涼介「うわーずるいよー笑」
「私も真似してみた!笑」
涼介「絶対惚れさせてみせるから覚悟しとけよ!」
「うん!よろしくね!」
涼介「じゃあじゃあ!手始めに『涼介』って呼んで!」
「え!…涼介?」
涼介「うん!じゃあ明日からアタックしますんで!」
「はい!」
2人で顔を見合わせてクスクスと笑った
_____________いつか素直にならせてね。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!