第7話

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2025/11/29 06:00 更新












 司波 仁
…俺のことが嫌いか?
あなた  
へ、?









うんうんと唸っているとそう問われた。

まるで捨てられた犬のようにしゅんと若干悲しそうな顔をしている。
仁は動物に例えるなら猫なのだが。







あなた  
き、嫌いとかじゃないよ!
あなた  
そう…じゃなくて…






目を逸らして、次の言葉を探す。

「嫌い」などではない。
むしろ1人の男性として見ているし、結婚話は正直、仁が相手ならややスピード婚すぎる気もするがアリだとは思っている。

思ってはいるのだが、、、







と、その時仁の方から着信音が鳴った。






 枯柳 杖道
緊急の依頼が入った、すぐに戻って来れるか?
 司波 仁
…ッチ、わかった

 司波 仁
悪い、仕事が入った
あなた  
あ、ううん。お仕事頑張って









中途半端に胸の前で小さく手を振った。


すると、仁がそっとあなたの頬に触れ、するりと撫でた。
やや体温が低い彼の指先が冷たい。







 司波 仁
またな







名残惜しそうに言うと、くるりと身を翻した。







あなた  
…嫌いとかじゃなくて



あなた  
仁くんが私を嫌いなんじゃないの…?









彼に触れられた頬が熱を帯びる。



その問いかけは、足早に去って行った彼の耳には届かなかった。








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