第3話

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2024/06/16 05:55







人型怪獣?何を云っているんだ、この人は。



あなた
    てか刀持ってるよ、あの人…
銃刀法違反とかなんないのかな…
中原
    大丈夫だろ。日本の警察は甘い    
太宰
    はあ…それより怪獣というのは
何の事を指しているのか考えるのが先だ






あなた
    あ、もしかして中原の    
異能力の事じゃない?
中原
    重力操作の事か?    
太宰
    その線は有り得る    


互いに意見を出し合ってみたが、たしかに異能力は全員が持っているわけではない。だから異能力を目にする事自体が極めて珍しい。

という訳だから異能力という存在を知らない線が1番高い訳だ。

太宰
    まあ兎にも角にも誤解を
解かなきゃいけないみたいだけれど










︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎
    でも一気に三体なんて厄介やな…    









あなた
    ねえねえ、おかっぱ頭の君    
︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎
    はッ…お前さっき彼処いたやん     
…なんで此処、おるん、?



おかっぱ頭くんの目の前に立てば、そんな事を云われた。
確かにさっきまでは数十m離れた地点にいた訳だが、私は異能力を持っていないなんて一言も云っていない。

あなた
    まずは名前教えてよ
私はあなた。貴方は?
保科
    …、しゃーないか。…保科や    
あなた
    保科ね!よろしく    



握手の意を込めて右手を前へと差し出すと彼は頭にクエスチョンマークを浮かべフリーズした。

あなた
    え、何?もしかして握手知らない?    
保科
    いや、知っとるわ!莫迦にせんといて
怪獣かもしれん奴と握手なんてできる訳ないやろ!


なんてツッコミを入れてきた彼。
うん、うちの双黒と相性が良さそう。

あなた
    だあいじょうぶだってば、ね!    



そう云ってウィンクをすれば、馬鹿馬鹿しい、なんて事を思われたのだろう一瞬気が抜けた彼。

その隙に彼の手を取ってゆっくりと指を絡めた。

保科
    はッ、なんやおまえ…っ
距離感どないなってんねん!
あなた
    あらま    



頬を紅らめるわけでもなく只只冷や汗をかいているような焦ったような顔つきなまま彼は私の手を叩き落とした。

しっかり者だなあ。
そう云えば太宰に聞いてこいって云われたんだっけ。

あなた
    で、そのごめんなんだけど。   
怪獣って、ナニ???
保科
    は?   






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