あなたside
『エコノミークラス』
貴族とはかけ離れている普通の生徒が、学校生活を共にする教室。
でも、この教室にいる生徒は皆、自分にしかない輝かしい何かを持っていた。
驚くのは、エコノミークラスは学年が関係ないということ。ひとつのクラスに1年生から3年生までの生徒が、ごちゃごちゃに混ざって入っている。
パチパチパチ
鳴り響く拍手。
教室を見渡す限り、輝く生徒ばかりだ。
ふと、明らかに目立つ赤髪に目が止まる。
さっきの『王子』の1人だ。
手を差し伸べられた時のことを思い出す。
整った綺麗な顔に澄んだ瞳。
吸い込まれそうなほどの魅力が彼にはあった。
先生が指す指の向こうには、彼の姿があった。
指示を受けた、後ろから2番目の席。
その隣には、赤髪の彼が座っていた。
恐る恐る、椅子に腰掛ける。
ふと、隣を見ると彼は頬杖をついて外の景色を見ていた。
彼の大きな声で、周りの生徒がこちらに注目する。
彼は頭を掻きながら謝る素振りを見せた。















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。