第5話

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2025/03/15 01:23 更新
カズマサ
カズマサ
3話だからね
カズマサ
カズマサ
鬱スイッチはいるよ








「僕たち」は目を覚ます


研究室での生活に何となく慣れて、今日で三日目


そしていつも通り、朝の分の薬をノッキさんが渡しに部屋にやってくる


だが、今回は少し様子が違った

いつも表情が分かりづらいが、今日はいつもと違って笑顔が消えていた
みんなも異常さを感じたらしく、息をのんだ


ノッキ
ノッキ
………

コークさんとビビさんが昨晩、鉱石病によって命を落としました



ノッキ
ノッキ
こちらが二人の灰です



源石に侵された死者の身体が塵となって崩壊し、この活性粉塵が風に乗り広範囲に広がることで広い範囲の非感染者に鉱石病感染のリスクを生じさせる


そう聞いたように、何も残っちゃいなかった


全員、涙すら流さず、ただ無言で固まっていた


衝撃


悲しみよりも何も、受け入れられない



感情が抜け落ちた人間のようだった


薬を口に入れて、支給された水で流し込む

当たり前のはずなのに、二日前と昨日もやっていたこと



それが急にできなくなったようで、ペットボトルに入った水がぐしゃりと地面に当たって跳ね返ってボトボトと濡らしていった


そして、自分は泣いているのだと気づかされる
悲しんでいるのだと


ナロ
ナロ
……ふ、う…なん、で


ソラ
ソラ
…………


僕だけじゃない


みんな、みんな泣いた


声を押し殺して泣いた

大きな声をあげて泣いた

嗚咽しながら泣いた

後悔しながら泣いた

明日の自分に希望を持てないまま泣いた


此処にいたら何もしないで死んでしまう


嫌だ死にたくない


カイト
カイト
……よう


カイト
カイト
ここから、出よう!

こんな研究室に居ても何もしないで死んでいくだけだ!
外にでも出て、何か解決策を探そう!!


自分だって怖いはずなのに

悲しんでいるのに


それでも目を真っ赤にはらしながらそういった

ショウ
ショウ
……アホなん、?
外は人が生身で生きていける環境やないって…


それをショウくんが反論する

苛立ちが声色に宿っていた


が、僕は知っている


それは心配の感情から来ているものだと

ナロ
ナロ
……でも、やらないと分からないよ


カモメ
カモメ
どうせ死んじゃうなら、皆で外に出て笑って死にたい


心は一つになった


僕達は前を向いて歩き出した


研究室から脱出し、皆で笑って死ぬ、と




それが僕達の最初で最後の終末世界の約束だ








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