第7話

👊
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2020/09/02 14:28



私は皆がいる教室に戻った。

碧海:お帰り。どこ行ってたん?

媛唖:前の高校

汐恩:なんか表情明るくなった?何で

媛唖:なんでやろな?うちの高校にはなてっぺんだけが座れるいすがあるんだけど、
   そこに、今は私じゃなくて蓮音が座ってて世代交代したんだなって思ったらさ
   なんか知らんけど嬉しくて。


   私はよく矛盾してる。

景瑚:どんなところが?

媛唖:うちの学校はピラミッド型でな弱いやつから順番に倒していく仕組みなんだけど
   その型はなかなか一番上まで人が上がってこなくて退屈ばっかしてた。
   でも、てっぺんからの景色はとてもきれいだった。
   退屈なのは嫌だ。だけどてっぺんからの景色も見たい。欲張りなんやね

翔也:そのくらい欲張りじゃないとてっぺんなんてとれないよ

媛唖:そうかもね。屋上いってくる。


その前にいっとかんとな


媛唖:お前らの世代交代が近いよ。覚悟しとくんだね。


そういった瞬間この場の空気がピリついた。今まで机に顔を伏せていた蓮でさえ顔を上げた。ゲームをしてるやつは手を止めた。ヤンキーにとって世代交代は一番大事な時期であり、一番恐れ、一番楽しみな時期。この時期を今から迎えるんだ。私も戦う決心がついた。

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