第5話

第1章 Episode.3 ~ 戦闘選別試験 ~
58
2024/06/16 06:11
芽々乃 灯
…戦闘選別試験?
芽々乃 灯
(そういえばお爺様もそんなこと言ってたっけ…)
担任
ああ、セメタリー学園では毎年新入生だけでなく全学年、新学期に行われるものなんだが…
・戦闘選別試験とは

セメタリー学園では毎年戦闘授業時にクラス分けがされており、新学期に行うこの試験はどのクラスに入るかを選別するもの。

1度決めれば1年間そのクラスで固定となり、上に上がること…ましてや下に下がることもない。

この試験はトーナメント制であり、予めくじで決められているペアで戦うことになる。
選別方法は審査担当の教師たちによって実力とどこで敗退したかなどを見て決められる。
担任
まあざっとこんな感じだな。
まだそっちは始まったばかりだから今なら間に合う、早く格技場に行ってこい。
東雲 椎名
はーい…私、戦闘下手くそなんだよなあ…
家時 亜門
俺はまあ、少なくとも体術戦なら負けない自信はあるな。
芽々乃 灯
私は相手が家時さんでも負けないですね、体術戦に持ち込ませなければいい話ですよ。
家時 亜門
はぁ?そこまで言うんだったら今日は灯さんに勝って煽り散らかしてやるよ!!
佳宮 八那
うーん、相手と相性が良ければいいんだけどなぁ〜…私の異能力、ちょっと使いづらいからね。ンマ。


ガララ…
芽々乃 灯
遅れました〜…
格技場に着き、こっそり後ろの方の扉から説明を受けている他の生徒たちに混ざる。
芽々乃 灯
よし、うまいこと入れたみたいですね…
家時 亜門
はぁ、どうなるかと思った…
前を向き、説明をしている理事長…お爺様の方を見ると、バチッと目が合う。

終わった〜〜、これ絶対後で怒られますね…


まあそれはそれ、これはこれということで。
ちゃんと説明を聞かないと後からどうなるかわかりませんし、聞いておきますかね。
理事長
えー…それから、戦闘選別試験はトーナメント制だと言いましたが今回特待生2人はトーナメントから除外し、その2人で戦闘していただいて決める方針です。
…ん?特待生って…あれ…

とてつもなく嫌な予感がするんですけど。
理事長
そのため、特待生である…芽々乃灯と家時亜門には最後に新入生全員の前で戦っていただきます。
ああ…嫌な予感、大的中。
芽々乃 灯
まあだろうなとは思いましたよ。
あのお爺様のことですしなにかしら私に対して条件は付けてくるだろうなと…
家時 亜門
うっそだろ、新入生全員の前でって…負けたら永遠にいじられるじゃねえか、しかも相手が灯さんとか。
東雲 椎名
いやいやいや待ってくださいよ。
2人って特待生だったんですか…?てことはもしかして頭が、いい…??
家時 亜門
まあそれなりに?
芽々乃 灯
それなりには?
東雲 椎名
うっそ〜〜…てことは戦闘もかなり強いってことですよね。
確かセメタリー学園の特待生って基本勉強だけとか戦闘だけではなれなかったはず…
佳宮 八那
ンマ。
家時 亜門
でもまあ、さっき啖呵切ったからには灯さんを負かしてみせますよ。覚悟しといてくださいね。
芽々乃 灯
ふふ、望むところですよ。
まあとにかく体術戦にさえ持ち込まれなければ私は勝てる…はず。
前に家時さんと戦ったときは確か刀も使ってきていたような気がするし、そこを考慮しなくちゃいけないかな…
理事長
…ゴホン。
それでは早速、こちらがトーナメント表です。
東雲 椎名
ふむふむ…ってこれ、1回戦勝ったら佳宮さんと当たることになりません?!
佳宮 八那
ンマ。そうなるみたいだね。
東雲 椎名
うわ、私大丈夫か…?
そもそも1回戦で勝てるかもわからないし…
家時 亜門
なかなか面白いことになりそうですね、灯さん。
芽々乃 灯
そうですね…私、家時さんと戦うのが待ち遠しく感じますよ。


Episode.4に続く。

プリ小説オーディオドラマ