校長「ダイバーシティ。本当の意味で多種多様である事、いかに自分らしく大人への階段を登って行く事が出来るのか。自分自身の将来を見揃え、意義のある高校生活を送る事を期待しまして、始業式の、式辞とします。」
始業式が始まって
校長の長い長い話を聞いて。
てか、誰も聞いてねーだろ。
ぴかる居ねーし、暇だわ~。
広田「えー、校長先生ありがとうございます。えー、では続いては、えー、今学期から赴任される先生を、ご紹介します。2年3組担任、原田先生!」
噂の俺らの新しい担任を呼ぶ司会の広田。
だけど一向に登場する気配がない。
広田「えー、ちょっとね、あれなんでね」
ざわつく体育館内。
広田「いやー、ちょっとあれなんで、そのまま進めます」
広田が次に進めようとした時
_ドン!ドン!
と、体育館のドアをたたいてる音が聞こえる。
それに注目する生徒。
_ドン!ドン!
ドアの開け方知らないんじゃね?
田中「引きでーす、引きでーす!」
田中がドアを開けた瞬間
田中「うぉお!」
「何?此処土足禁止なの?脱がなきゃ行けないのかしらコレ...足冷えるんだけど」
生徒の列を割ってズカズカ入って来たのは
オネエ言葉のデカいやつ。
そしてその人物は
ヒールを鳴らしながらステージの上に上がった。
広田「え、ちょっと、」
「え?何?私の出番でしょ?」
広田「あ、そうですけど...」
「どうも、原田です」
原田「あたしは、あそこに座ってらっしゃる校長先生に呼ばれて来たんですけど...」
いや、まじかよ(笑)
さっきよりもざわつく体育館内。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。