第135話

582
2026/02/19 11:00 更新
〇大西side





撮影に戻るともう既に慌ただしく次の準備が始まっていて、慌てて衣装を着替える。





メンバー全員での撮影で、立っての撮影やったからやっぱり体調的にしんどくてふらついてたんやけどさりげなく小道具に手を置いたりして凌いだ。





撮影が終わる頃には幾度となく切られるシャッターの光にやられて頭痛が酷くなっていて、熱も確実に上がってきている。





それでもメンバーにバレたくなかった俺はまだわちゃわちゃしている皆の目を盗んで急いで楽屋に戻った。





次の仕事までには数時間空きがあるし、一旦家に帰って休もう。





そう思って急いで帰り支度をしているとガチャン、と思ったより早く楽屋の扉が開いて、見るとみっちーが心配そうな目でこちらを窺っていた。





道枝「流星くん、やっぱ体調…」





大西「っ、大丈夫やから。ちょっと休めばこんくらい…」





少し言い淀んだ隙にみっちーの手が俺のおでこに当てられる。





道枝「熱、あるやんか…今日の仕事、あと何ですか?」





大西「大丈夫やって…これから少し空いてあとインタビューと打ち合わせだけやから」





道枝「あかん、やっぱ皆にも…」





大西「お願い!それはやめてっ!」





思ったより大きな声が出てみっちーが少し驚いた表情を見せる。





けど自分でも、何でこんなに頑ななんか分からへん…





道枝「んー、じゃあせめてこの後の仕事、リスケできないかマネに聞いてきます!」





そう言って走って外に出たみっちー。





皆に言われたくはないし、身体は正直しんどいし、しぶしぶ椅子に座ってみっちーの戻りを待った。








数分後にまた走って戻ってきたみっちーは、仕事リスケできたから今日は休んでください、と俺をタクシーに押し込んだ。





本当は、本当は誰かに看病してもらいたかったけど、みっちーもお仕事やし仕方ない。





それに皆に内緒って言うたんは自分。





昔からしんどい時にしんどいって言えなくて、笑って誤魔化して、





そんな自分を思い出してタクシーの中でそっと滲み出る涙を拭った。






⟡.· ⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯ ⟡.·



HARDWORKの売上すごい!嬉しい🥺

プリ小説オーディオドラマ