第133話

648
2026/02/17 10:50 更新

〇道枝side





撮影は順調に進んでいて傍から見ると流星くんもいつも通り。





さっきの心配は杞憂だったかな?くらいには…





やけど休憩時間にトイレに行くと洗面台に手をついてはぁはぁと息遣いが荒くなっている流星くんを見つけた。





道枝「流星くん!?!?」





大西「…はぁっ、はぁっ、みっ、ちー?…っ」





道枝「大丈夫ですか!?とりあえず…深呼吸!しましょ!」





慌てて流星くんの背中をさすりながら横で大きく呼吸をしてみせる。





過呼吸のおさめ方は分からんかったけど、流星くんも一生懸命俺の呼吸に合わせてくれて、しばらくして何とかおさまったようやった。





大西「…っふぅ…みっちー、ありがと…」





道枝「いえ、それは全然…でもやっぱ体調、悪いですよね…?」





大西「…んーん?大丈夫、今のはたまたま…っ」





やっぱり否定されてしまうけど、顔色も良くないししんどそう…





やけど年下に迷惑、かけたくないんやろうな。





全然、迷惑なんかやないのに、





道枝「正直に言ってください、みんなもフォローするんで。俺、流星くんが我慢してもっとしんどくなるんが1番嫌やっ!」





そう必死に伝えるといつの間にか自分の目に涙が込み上げてくる。





流星くんはそんな俺に根負けしたのか話し出してくれたんやけど





大西「…ちょっとアンチコメ見ちゃってん。俺の今度の役、俺とは正反対やから…原作のイメージもあって、反対コメント多いんよ笑」





大西「最近疲れ溜まってたし、ちょっといつもより流せへんくて笑 やけど大丈夫やから、だから皆には言わんといて?」





皆には言わんでって。





話し方はいつもの流星くんやけど、その言葉には有無を言わさない強い思いが感じられて、俺はまた何も言えなくなる。





道枝「…俺は流星くんにあの役、ぴったりやと思います。反対してるやつらに流星くんの演技、見せつけましょ。…皆には…言わんけど、次また何かあったら保証できません」





諦めてそう言うと





大西「ありがと」





とくしゃっと笑ってくれた。

プリ小説オーディオドラマ