第27話

不必要
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2024/01/18 08:00

焦凍が放った氷を溶かし終え、第三試合。




焦凍のクラスメイトの人と、B組の人だ。




会場の人ほとんどが熱中して観ている中、私はさっきの焦凍の後ろ姿が忘れられずにいた。




きっと、試合の前にエンデヴァーから何か言われたんだと思う。



左を使いたくないから右だけを使って、でもイラついてしまって右を最大限に放ってしまって・・・




左を使いたくないのに、右を使う上では必ず左が必要になる。




それが、焦凍にとってどれくらい辛くて悔しいことか。






私は、焦凍の痛みを分かち合えない。






私は、焦凍己の片割れにとって不必要な存在。



分かち合える方が、焦凍にとっては迷惑な話だ。








第三試合が終わり、第四試合、第五試合・・・と次々に終わっていく。




多くの人が、あの場に立ちたくてここにいたはずだ。






なのに、私は・・・







私、なんでここにいれるんだろう。





焦凍たちへの行いを、家族の前で反省する素振りも見せないまま。




焦凍が苦しんでいるのに、私はクラスメイトたちと笑い合って。





本当に、何がしたかったんだろう。




歓声が上がる。



顔を上げると、そこには爆豪くんに負けじと大技を繰り広げている、女の子がいた。




あなた「すごいね、あの子」




「ねー、爆豪の位置じゃそうそう見抜けないよ」




「やっぱヒーロー科やべー」




私も、あの子のように立ち向かえる勇気があれば・・・

















何か、変わっていたのだろうか。




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