ん…
やばい寝落ちしてた…?
えっと退院パーティーしてて、お酒呑んだら…
そこから記憶がないし、私のことだ。
大方寝落ちだろう
中途半端な時間だろうけど
頭が起きたんだ、しょうがない
1人薄らと目を開けると
「ん…」
「…?!」
…聞いてません超至近距離に顔面国宝あるとか
ちょっと待て?今どういう状況でして?
頭を動かせば、全員雑魚寝
私はブランケットがかけられていて
ロウの膝の上にいた
「待て待て…?!」
膝枕…ひざまくら…膝枕?!
えどうしたやばい重かったかな
どうしよ寝顔見られた終わった…
あたふたしているとロウが目を覚ましてしまった
「ん…今何時?」
手元のスマホで確認すると…
「3時。朝の」
「やば。早起きすぎない俺ら?」
「なんか起きちゃったんだよね…
あ!降ろしていただいても…?
重かったよねごめんなさい…」
「いや別に…このまんまでいーじゃん」
よくないです、心臓が持ちません
まぁ許そう。
顔面がよいので。
「あ…なぁあなた…?」
「ん?どした〜」
「あ、いや…やっぱやめとこうかな…」
「えなに?!気になるんだけど!!」
人って隠されると気になるよね
そういう理論だよね多分
「あ〜…日曜、一緒に出掛けね?」
「へっ?!」
いや、落ち着け神使。
みんなで出掛けるかもじゃん?
そうだよね、うんきっとそう。
「あ、嫌なら断って…その、2人だし…」
「いや!全然行きたい、デス…」
思いっきり前のめりになってしまったが
デートだよねこれはさ!!
泣いていいですか
「っし…じゃ決まりな!」
にこにこしてる、かわちい。
2人でブランケットに包まれながら
デートの約束なんて…
お互いの耳が赤いのはきっと暗くて見えない
照れくさくなってブランケットをかぶって
そのまま眠りについた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。