第30話

‐感謝‐
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2021/07/09 15:44 更新
キヨさんは窓のそばにTNTを置いた
あなた
そんな、キヨさん危なすぎるわ!
キヨ
危なくても、閉じ込められてる人を見殺しになんて出来ない。
キヨ
それは、お前もそうだろ
あなた
あなた
……っ
キヨ
お前らも、危ないから離れてろ
キヨさんは私達が洞窟を出たのを確認して少し経ってから出て来た。

きっとTNTに火を付けたんだろう。

数秒後に爆発音がして、砂埃が舞う。
ヒラ
……中の様子を
キヨ
ああ、見に行こう。
洞窟に入ると、TNTを置いていた壁は大きな穴が空いていた。

ぱらぱらと意思が崩れ落ちてきて砂埃が舞い続ける。
あなた
ここに、人が
キヨさんは穴の中へと入って行った。
続けてヒラさんたちも入っていく。

私は4人の後を追った。


フジ
大丈夫ですか?
ヒラ
怖かったね、でももう大丈夫
コースケ
おばあちゃん、足元気を付けて
皆がそれぞれ人に声を掛ける。
キヨ
あなた、ちょっと来てくれ
あなた
ええ
私達は、100人足らずの村の人達を救助した。

街の人やその他の村の人達は南国に避難しているとの事だった。
あなた
これで、全員ね
ヒラ
そうみたいだね
女性
女性
あの、すみません
あなた
どうしましたか?
私達に声を掛けた女性は、小さな女の子を抱いていた。
女性
女性
あなた方ですよね、私たちを助けて下さったのは
女性
女性
娘が、怖くてずっと泣いていたのを励ましてくれて…
私も不安で仕方なかったの、本当にありがとうございました
女の子
女の子
お兄ちゃん、ありがとう
女の子はキヨさんの方を見てにこっと笑った。
キヨ
ああ、今度は、お嬢ちゃんがお母さんを守ってやるんだぞ
女の子
女の子
うん!
女性
女性
ここ数日、本当に地獄の様でしたが、
また娘と幸せに暮らせます。
本当に、ありがとうございました
そう言って女性と女の子はこの場を後にした。
キヨ
彼女なんだ、ずっと俺たちの声掛けに
返事していたのは
あなた
そうだったのね
あなた
────とても、強い女性だったわね
キヨ
ああ、でも、お前も負けてない
寧ろ強すぎるくらいな
そう言って彼はへらりと笑った。

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