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第8話

失う物が大き過ぎた。(太中)
85
2024/08/25 00:31 更新

⚠️死ネタ⚠️

中也さんが天に召されます。







太宰治
中也
太宰治
中也、



その名を口ずさむ

顔は何処か寂しそうで消え入りそうだ。



太宰治
なんでみんな、
太宰治
私を置いて消えてしまうんだい…?
太宰治
何で"僕"を置いて、
太宰治
、ッ



今にも泣きそうな表情で雪の中墓の前で立っていた。


太宰治
ちゅうやぁ…ッ
太宰治
僕、もう無理だよ…ッ
太宰治
頑張っただろう?充分さ、


背後は切なく


とても小さい少年のようだ。

太宰治
僕も、そっち行きたいよッ
太宰治
失いたくないよ、
太宰治
中也に会いたい、
太宰治
織田作に会いたい、



ぽろぽろと手の隙間から零れ落ちた涙は
 
そっと光を帯びて消えていく

太宰治
置いていかないでくれ給え
太宰治
消えた理由が事故なんてのも、納得がいかないよ、
太宰治
私には君が必要で、
太宰治
君には私が必要だろう?
太宰治
だから、置いて行かないで
太宰治
誰が君を愛する事ができ、
太宰治
婿にとることが出来るんだい?
太宰治
嗚呼、死にたい
太宰治
死にたい死にたい死にたいッッ!!!
太宰治
死にたいよ、中也



中原中也
「太宰」



太宰治
、ちゅ、や…?
太宰治
中也なのかいッ!?



中原中也
「俺は」
中原中也
「お前に会いたかった」

太宰治
嗚呼、…!私もだよ中也ッ!!!


感極まっている。
















中原中也
「御免な」






太宰治
あ、ぁ、本当だよ
太宰治
本当にッ鈍い駄犬だよ…ッ

太宰治
でも、



太宰治
会えて良かった。





太宰がそう言うと中原は微笑んだ。



太宰治
触れたい、触れたい
太宰治
君に触れたい。
太宰治
その小柄な背丈も、ふわふわとした髪の毛も、
太宰治
全部、ッ




太宰が触れようとすると、


中原はふっと消えて行った


太宰治
…嗚呼、それでいいさ
太宰治
幻想的で、綺麗だ。



墓地の沿いにある街路樹の奥に人影が




太宰は赴き、人影の肩にポンと手を置きこう言った。
 




太宰治
ありがとね、"谷崎君"

谷崎潤一郎
あは、いえ…





夢を見させてくれて有難う。




太宰はそう心の中で感謝したのだった。
 










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ー裏話ー


谷崎さんは探偵社皆からの依頼で動いていた。


どうも太宰さんの落胆ぶりに驚いたらしく、


慰めの意味で使ったのだとか。


たまたま雪が降り掛かっていたので丁度良かったらしい。







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