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第7話

第6話
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2023/06/14 07:18
結局あの後山田とまっすぐ家に帰ってきた。
家に帰ってきてすぐ何故かお互い正座で向かい合って地べたに座っている。
大貴
大貴
山田?どうかしたの?
涼介
涼介
、、、
俺が問い掛けてもずっと俯いている。
山田の手元に目をやると片手をグーにしてそれを包み込むように手を握っていた。
だから何か重要なことを聞こうとしてるのか話そうとしてることだけはわかった。
事実、その場の雰囲気で何となくだけどね。
涼介
涼介
、、、有岡さん。
大貴
大貴
ん?
涼介
涼介
ど、どうしてあの店にいたんですか、、?
大貴
大貴
あー、まぁちょっとすめ、、いや、オーナーに用があってさ。
涼介
涼介
それ、さっきも聞きました。だから、その、なんでオーナーに用が?
大貴
大貴
いやまぁ野暮用ってやつかなぁ
俺がそう言うと山田は俯いていた顔を上げた。
涼介
涼介
理由は言えないんですか、、、。
大貴
大貴
え?
涼介
涼介
本当はあの店に遊ぶために行ったんじゃないんですか、、?
大貴
大貴
、、は?
涼介
涼介
知念や光くんを専属とかにするためにオーナーに話に行ったんじゃないんですか、、、!
そう山田は大きい声で言った。
なんでそうなるのか俺にはさっぱり分からなかった。
大貴
大貴
なんでそうなるんだよ!てか、山田も見てたろ!警察に連れてかれる皇を!
涼介
涼介
それにオーナーを"皇"なんて親しい呼び名で呼んでるじゃないですか!
山田はそこまで言うと大きな目から1粒涙をこぼした。
大貴
大貴
山田、、?
涼介
涼介
、、グスッ、俺、、有岡さんが好きなんです、、、グスッ、、、だから、辛くて、、、ウゥ、、、
涙が1粒零れればとめどなく溢れ出る。
俺はそんな山田を見て考えるより先に体が動いた。
そして山田を抱きしめる。
大貴
大貴
山田。
涼介
涼介
、、グスッ、はい、、。
大貴
大貴
俺の話を聞いても引かないって約束できるか。
涼介
涼介
も、もちろんです、、、!グスッ
俺はその山田の言葉を信じて俺の家庭と今回の件の全てを話すことを決めた。
大貴
大貴
今回の件は俺が親父に頼んで協力してもらったことなんだ。
涼介
涼介
有岡さんの、グスッ、、お父さん、、。
大貴
大貴
あぁ、、、俺の家は極道なんだよ。
涼介
涼介
え、、
大貴
大貴
"白虎組"って言ってここら一体、いや、全国、全世界と名を轟かす組でさ。
涼介
涼介
、、、
大貴
大貴
そこのかしらをしてるのが俺の親父なんだよ。
涼介
涼介
、、、
大貴
大貴
俺はその白虎組の六代目、、って言いたいんだけどさ、まだ組を継ぐかなんて考えてないから言いきれないんだ。
山田は俺が話をしているのをじっと俺の目を見て聞いていた。
大貴
大貴
皇は元々うちの組にいて、俺より年齢は上だけど俺より全然弱くて口だけ達者なやつだったんだよ。
涼介
涼介
、、あまり変わらないですね。
大貴
大貴
うん。でも、うちの親父が波紋にしたからあいつはうちの組から出ていったんだ。
涼介
涼介
破門、、
大貴
大貴
非協力的なやつだったから「そんなやつはうちの組にいらねぇ」ってさ。
涼介
涼介
、、、
大貴
大貴
親父も優しくねぇよ。でも、熊谷に引き取られたあいつは俺ら白虎を潰そうと動いてたみたいで熊谷のかしらにコテンパンにやられたらしいんだ。
大貴
大貴
それからあいつは「バイト」なんて嘘こいてあの「boysカフェ」を立ち上げたんだよ。
大貴
大貴
それを知った俺は皇について調べて熊谷のところに行ってかしらに全てを話した。
大貴
大貴
そしたら案の定郷堂さんは何も知らなくて、で、今日あいつは郷堂さんと察に連れてかれたって訳。
大貴
大貴
多分人身売買みたいなもんだし務所行きだろうな。
俺がそこまで話すと山田は俺の手を握った。
涼介
涼介
、、、
大貴
大貴
山田?
山田は俺の手を握ったまま俯いて動かない。
少しして顔を上げた山田は目を泳がせながら話し出す。
涼介
涼介
、、じゃあ、、、専属をつけようとした訳じゃ、、
大貴
大貴
ないよ。俺、今好きな人いるし。
涼介
涼介
え、、、
涼介
涼介
ど、どんな人、、ですか、、、
大貴
大貴
可愛くて、1人が嫌で、俺の事を思ってくれて、とにかく優しくて、料理が上手くて、泣き虫で、笑顔が可愛くて、あざとくて、俺が誰よりも何よりも守りたいって思える子。
やっとわかった。山田に会ってからの気持ちがなんなのか。
確実に俺は山田に惚れてたんだ。
山田は止まったはずの涙をまた溢れさせた。
大貴
大貴
どうした?
涼介
涼介
ウゥ、、、俺に何も当てはまらないぃ、、、グスッ
うーん、全部山田のことなのになぁ、、( ̄▽ ̄;)
俺はこの子に呆れる。可愛すぎて。
チュッ
涼介
涼介
、、へ、、、?
俺はずっと泣き止まないで涙を拭ってる山田の顎を掴んでキスをした。
すると山田の涙は止まった。
ただ、何が起こったのかわかっていないようにクリクリの目をぱちくりさせて俺を見る。
フリーズしてる山田の頬に手を置いてもう一度キスをする。
すると山田は顔を真っ赤に染めて顔を手で覆ってしまった。
涼介
涼介
、、、///、、急には良くないですよォ、、、//そ、それにさっき言ってた好きな人?とじゃないとダメです、、!/
まーだわかってない山田の手を掴んで顔を露わにする。
大貴
大貴
あれ、全部山田のことなのになぁー
涼介
涼介
へ、、?
大貴
大貴
俺の好きな人、山田だよ。
涼介
涼介
、、カァァァァ///
大貴
大貴
それに、好きな人以外そんなことしたくない。てかしない。
涼介
涼介
、、ず、ずるいです、、、//
大貴
大貴
涼介、俺と付き合って。
涼介
涼介
アワワワ、、//い、今、、な、名前、、、///
大貴
大貴
で、返事は?
涼介
涼介
、、よ、よろしくお願いします、、、//
俺はまた山田の頬に手を置いてキスをする。深い方ね。
チュッ
大貴
大貴
ん、、、、
涼介
涼介
ン、、チュッ、、チュクッ、ンン、ハッ、、、有岡、、さん、、//長いです、、///
山田の口を舌でこじ開けて山田の舌と俺の舌を絡める。
大貴
大貴
フッ、可愛い。
もう1回キスをしてその場に山田を倒す。
涼介
涼介
ンン、、チュッ、、ンハッ、、、有岡さん、?
大貴
大貴
ほんと、可愛いな。
そう言って髪に指を通す。
それから山田を抱きしめてしばらく頭を撫でているとなぜか山田の頬が膨れた。
大貴
大貴
ん?どうした?
涼介
涼介
、、襲ってくれないんですか、、?
大貴
大貴
、、、ん?
いやいや、付き合って初っ端からやらんでしょ普通。
俺山田の体目当てで付き合ったんじゃないし、、。
涼介
涼介
有岡さんは、俺とその、、つ、繋がりたいとか、、思わないんですか、、?//
ウッ、、がぁわぁいい!!!
なに?!そのうるうるな目!可愛すぎるわ、、。
そんな顔を赤らめて、、、ハァ、、可愛くて死にそう、、。
大貴
大貴
いや、そら好きだし思わないわけじゃないけど、でもなぁ、、付き合って初っ端だと怖くない?
涼介
涼介
あ、有岡さんと、、繋がれるなら怖くなんて、、、//
はい、可愛い。保護です、確実に保護。
俺はとにかく理性を保つのに必死な状態だ。
この可愛い生物はどうしたらいいのか、、、。















遅くなりすみません💦
色々立て込んでいたので全然投稿出来ませんでした、、、。
これからはなるべく投稿できるようにします。

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