『 今から言うことは全て僕の独り言なので
スルーしてもらっても大丈夫なんですけど 、
どこがでこんな言葉を聞いたんです 。
" 好きになっちゃいけない人なんていない "
なんて素敵な言葉なんだろうって 。
好きに年齢も身分も関係ないんですよ 。 』
「 そうね 。 」
『 でもその裏に 、
" 付き合っちゃいけない人もいる "
って言葉もあるみたいなんです 。
好きになるのは自由なのに結ばれない事もある 。
おかしな話だなって 。 』
「 … 。 」
多分俺たちの関係はこれだったんだよ 。
でもあの日出会ったのもこうなってしまったのも
全て俺たちの運命だったんじゃないかなって思うんだ 。
それなら俺は受け入れるよ 。
だってもし お嬢と会えてなかったら って
考えただけでちょー怖いもん 笑
人生何があるか分からないもんだね 。
空がどんどん明るくなってきた 。
そろそろ日の出の時間だ 。
せっかくかけた俺の魔法も解けちゃうじゃん 。なんて 。
残念ながら魔法をかけることは出来るのに 、
効き目を伸ばすことは出来ないみたい 。呆れちゃうよね 。
この魔法が綺麗に解けた時 、
もう俺とお嬢が会うことは無いよ 。二度とね 。
『 そろそろ帰りますよお嬢 。 』
頑なに動こうとしないお嬢 。
どうやら涙を頑張って堪えてるらしい 。
あの頃は何かあるとすぐ泣いていたのに 、
これが大人になるってやつか 。
『 お父様に怒られちゃいますって ! 』
さすがに帰らないと最後の最後にお父様に叱られる 。
それはだけはなんとしても避けたい 。
「 うるさい深田 。私と一緒に怒られちゃえ 。」
『 え ~ 、笑 』
前言撤回 。お嬢はまだまだ子供みたい 笑
でもこんなに子供らしいお嬢を見たのは久しぶりで
少し懐かしさもあり嬉しくなった 。
一緒に怒られるなら悪くないかもって一瞬揺らいだ 。
ほんと一瞬 。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。