第36話

天才
35,258
2021/04/09 09:38
(なまえ)
あなた
というわけで、
私は「天才」なのを自覚してるし、
それに値する人間であり、
周りの評価もあるってわけだよ。
(なまえ)
あなた
残念だったね、勝己くん?
爆豪勝己
ケッ






言ってやったとでも言いたげな顔だ。





満更でもなさそうな顔で

そういう舐めプ女に悪態を着く。







瀬呂範太
瀬呂範太
じゃぁ、もうヒーローとしては
出来上がってんじゃねーか!
上鳴電気
上鳴電気
うわぁ〜いいな〜!!
ずりぃー!!
峰田実
峰田実
その体つきといい、顔といい…
お前いいもん持ちすぎなんだよ!!
(なまえ)
あなた
そりゃありがとう(笑)

















(なまえ)
あなた
けど私、「天才」ってのが、
嫌だったよ














鈴がなるような声が、

綺麗に響いて鼓膜を揺らした。









麗日お茶子
麗日お茶子
?なんで?
天才って、褒め言葉やよ?






丸顔がそう聞く。





舐めプ女は小さく、悲しそうに笑った。









(なまえ)
あなた
「天才」って、「完璧」と
1番かけ離れてる言葉だと私は思う。





自慢か?







(なまえ)
あなた
…完璧になりたかった。
そうすれば、守れるって、
誰も離れないって思ってた。
(なまえ)
あなた
だから、強くなろうと努力した。
だけど、「天才」は変わらない。








スー····、と机を指でなぞる舐めプ女。









(なまえ)
あなた
あろう事か、
大切なものを守りたくて強くなったのに、
強くなれば孤独になる。
(なまえ)
あなた
私は未だに、何が大切で、
何のために戦ってるのか分かんないよ







フッ、と舐めプ女が窓の外を見る。

釣られてみんながそっちを見た。








(なまえ)
あなた
誰かいないかなぁー。
「天才」だから才条あなたな私じゃなくて
才条あなただから「天才」な私を、
置いていかない人。









呑気にボヤいてる舐めプ女が、

儚げに見えた








多分、誰も舐めプ女を









置いていったわけじゃない。



















おい、あなた。

置いていかれたんじゃなくて、
















お前の方が遥か先を行くから、






















誰の声も聞こえないだけなんじゃねぇのか。







___________NEXT


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