第11話

第10話 呼び捨て
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2024/07/18 15:07
佐野side


「…てな感じで、お付き合いする事になりました、…っ」


バンドのメンバーに経緯を伝え、俺と誠也くんが付き合った事を報告する、

「あれ、俺いつから晶哉の保護者だった?」とリチャくんにツッコミをされたけど皆からおめでとう、と言われた

「晶哉、」

「、!小島くん、っ」

「…おめでと、」


小島くんは少し悲しそうに微笑みながら、俺の頭をぽん、と撫でた

……小島くん、ほんま優しいな、

「…ありがとう、小島くん、笑」


メンバーが気を使ってか、バンドの披露の時間までデートでも行ってこい、と言われ外に放り出された、笑


「んー誠也くんどっか行きたいとこある、?」

と、誠也くんに問いかける

「…!」

誠也くんが俺の小指に手を絡める、

「…今日は甘えたさん、?笑」

と誠也くんの方を見ると誠也くんは上目遣いをして

「…そーゆー気分、…
手、繋ご、?」

と甘えてくる、

「んふ、笑
ん、繋ごっ」

そう言い、俺は誠也くんと恋人繋ぎをする

「ん、!
誠也くん、あそこに苺のカフェあるけど入る?」

「、!!うん、!
行くっ、!!」

誠也くんはぱぁぁっと目を輝かせて早く早く、と俺の手を引っ張る

「待って、笑笑」






「はい、それでお願いします、」

カフェで無事注文を終わらせた後、ふぅ、と一息つく


「佐野ってもしかして少食?
あんま頼まへんかったよね、?」

「あーそうかも、
あんま胃に入らないんです、笑」

「えーーじゃあ手料理作っても沢山は食べれないなぁ、」

「、え?!」

突然誠也くんから放たれた言葉に驚き、少し大きな声が出てしまう

「ま、ってどーゆー事、、?
え、っ作ってくれるん、?!」

「んー好きな食べ物さえ教えてくれたら、笑
いつか佐野の家行かせてな〜、笑笑」

「いつでも来ていいよ、!!
なんなら今日来る、!?」

「いや今日はまた夜バンドあるから疲れるやろ、笑
また休みの日にしよ、っ」

「えーー優しい、、
そーするーー…っ」

その後も少し雑談をしていると、頼んでいたものが届いた

「んま、っ!
この店当たりやぁ〜!!
また来よーっと笑」

と誠也くんがふんふん、と鼻歌を歌いながら独り言を呟いていた、

「また来ましょ〜よ、
2人で、笑」

テーブルの上にある誠也くんの手に自分の手を重ね、そう告げる、

「ん、笑

…佐野って意外とベタなことしてくるよな、笑」

「えーそう、??
てか誠也くんそーいえばいつになったら俺の事下の名前で呼んでくれるんですか、?」

「…そんな話したっけぇ、??」

…明らかに目が泳いでるんですけど、

「言いました!!
お願い1回でいーからっ、!!」

誠也くんは ぐぬ、と顔をしかめながらどーしようかと考えてる

そして少し経った時、

「…ま、まさや、」

と小さな声で顔を真っ赤にしながら俺の名前を呼んでくれた

「かわい、っ笑笑
ありがとせーやくんっ♡」

「語尾にハートつけてくんなっ、、!!」

誠也くんが怯えたチワワのように縮こまりがらこちらを睨む

「もー可愛えぇなー
逆効果ですよ〜それぇ、」

と誠也くんに忠告しとく

「何やねん逆効果って、、」

「ふふっ、笑
あ、晶哉呼び、慣れてくださいね、?笑」

「…分かった、
……まさや、」

あかん顔相変わらず真っ赤にしながら頑張って呼んでくれてるの可愛い、、笑

「ん、笑
頑張ってください、笑笑」

「腹立つ、、笑」



カフェを出た後、ライブハウスの裏口に入る前に誠也くんがちょいちょい、と手招きをする

何だ、と思いつつ誠也くんについて行く、



ちゅ


「へ、」


「小島さんと浮気しないよーに、笑
目の前でいちゃつかんといてなーー??」


突然のことに頭が真っ白になる

「え、まっ、…え、、??」


「佐野って意外と初心なとこばっかやね、笑」

「ーーっ!!」


誠也くんの腕を引き、頭をがっしり固定しながら口付けする、


「、っ?!、まって、さ、のっ…」

ちゅ、っちゅ、っ


「っん、ふっ…っ、さの、息続かへんから、っ…」



「さ、っ…まさや、っ…まっ、て、っ」


誠也くんがとんとんと俺の胸を叩く


「はぁ、っはあ、っ
…なん、なんっ急に、っ…!!」

誠也くんは顔を真っ赤にしながら、ふらふらの状態で俺にすがりつく、


、笑 可愛い……笑


「せーやくんが煽るから、笑
……俺煽られたら燃えちゃうんですよねぇ、笑」


「…っ変態、」


「急に誘ってくるせーくんも変態ですーー、笑笑」


「…もうっいいから楽屋行くで、っ」


「、笑
せーやくんも着いてきてくれるんやぁ嬉しっ、!!」


「だって佐野達の出番まで暇やもん、」

「笑笑
俺達以外のバンドに興味無いんすね、笑
なんか勝った気して嬉しいです、笑」

「、笑
佐野達のバンド迫力えぐいからなぁ、」

「お気に召したようで何よりです、笑」

「ん、笑
今日も楽しみにしてる、笑」

「誠也くんがおるからやる気でるわーー、笑笑」











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