第7話

第6話 二人の関係
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2024/07/05 03:34
末澤side


……なんで、正門さんが、?


「…正門さん、なんで、」

「あー実は…風邪、寝てたら治ったのでみんなが帰る前に謝りにいこうかなと」

「そう、ですか…」

……あまり会話が続かず、気まずい


「……えっと、」

必死に言葉を探していると

「……何か、ありましたか?」

……え、

「…何か、とは…?」

「……佐野ちゃんと、何かあったのかな〜…と、」

びっくりし目を見開く

「図星、っぽいですね、」

「……何かあったとかではないんです、
俺が一方的にしんどくなってるだけなんで、」

「…そうですか、
……お二人さん、両思いですよ、きっと」

「……え、?」

「そんなことより、みんな楽屋にまだいますかね、??」

「え、?え、あっ、…こ、小島さんと佐野だけいます、」


正門さんの目が微かに揺らぐ


「、?正門さん、?」

「残ってるの2人だけかぁ〜…
じゃあグループLINEで謝っときますわ笑」

「あ、そう、ですか…?」

「末澤さん傘持ってないですよね?
送っていきましょうか、」

「い、いやいや悪いですよ…!
大丈夫です、」

「このまま帰って末澤さんが風邪引いたら罪悪感でお腹壊しちゃいそうですわ、、」

「…笑
……それじゃあお言葉に甘えて、ええですか、?笑」

「はい、笑」


「誠也くん、?」

今は聞きたくない声が、背後で聴こえる

「、佐野、」

「正門くん、風邪もう治ったんですか?」

「あ、おん、!
お陰様で〜っ」

「良かったです、」

正門さんに微笑んだ後、佐野がこちらを向く

目が合い少し身構える

「…誠也くん、ちょっと前に出ていきましたよね?
まだおったんですか、」

突き放すような言い方に胸がちくり、と痛む

「……あ、えっ、と…」

「…ちょっと濡れとるやないですか、
…風邪引きますよ、
これ使ってください、」

佐野は鞄からタオルを取り出し俺に差し出す

……またあの匂いや、


てか香水やないやん、この柔軟剤、の香り


小島さんと佐野はやっぱり同じ匂いがする、という事を突きつけられた気がして涙が溢れる

、もしかして、

……一緒に、住んでる、、?


しんどい時にさえこんな事を考えてしまう自分に嫌気が指す、

「…っいらん、!」

佐野にタオルを突き返す

「、えっ」

「…っあ、ごめん、っ」

「…いえ、」


「……俺、末澤さんの事送っていくから、
…佐野ちゃんちょっときて」

「末澤さんは傘持って待ってて」と言われ、傘を差し出される、


「……俺、何やってんねん、」


「…誠也くんの事好きなら、こじけんとちゃんと話し合えよ、」

「…分かってます、
今日、話し合うつもりです、」

二人は奥で何か話している、

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