第47話

四十五話 どうにも運が悪い
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2026/02/18 09:49 更新

   七魔牙の騒動があってから数ヶ月ほど経ち
   段々とほとぼりも冷め始めていた頃

   父親からの便箋に、
   パーティーの招待状が内封されていた。

  どうやらイーストンの神覚者選抜試験を合格した者が出席するらしい、
  そいつの祝い、と言うよりは自慢に近いが。
ワース・マドル
(あらかたお前がそこに立つべきだったって所だろうな)

    回りくどいことしやがって
    実の子供を殴る勇気はあるのに
    こんなことを言う時間はねぇってか?
ワース・マドル
しかも明日って…。

   明日が神覚者選抜試験の最終試験当日だぞ
 パーティーの主催はどうやら謎の自信があるらしい。
 
   まぁどうせ、
   合格した者っつーのはランスだと思うが。
































 
 

   彼奴、貴族のくせに
   他の貴族と関わっているところを見たことがない
   周りにマッシュ達がいるってのもあるが
   普通の貴族なら沢山の貴族と関わって
   後ろ盾やら何やらを作る。
    試験があること以外は
    ほぼいつもの学校生活も同じ、

  あれよあれよと午後になり、
  無駄に装飾された会場に足を踏み入れた。


ワース・マドル
(めんどくせぇぇぇぇ)
  
  

    ため息をぐっと飲み込む。

   貴族との関わり合いに碌なもんはない。
   地位目的、財産目的などetc…

   なんてもんは序の口、”体目的”なんてのもある。

   ある程度の力を持っている貴族は
   金と権力で黙らせることができるから、
   権力が下の者どもを喰い物にしている。

ワース・マドル
(舞踏会なんて、そんな奴等にとって絶好の地だ。)


    一箇所に人が大量に集まるから
    より取り見取りで選び放題。

    逆に他の部屋や便所には人が少ないから
    誰にも気づかれず襲うには最適。

    警備員は金で黙らせればいい。
ワース・マドル
(一回襲われたことはあったが、あの時は……。)










      あいつが助けてくれたっけか。











 人気の少ないところに連れてかれて
   レイプされかけた所を見つけ出してくれた、兄
     
 























   頭に残るトラウマがバチリと想起される。
ワース・マドル
(何思い出してんだ、俺
価値が無い今の俺に見向きする筈がねぇ)
ワース・マドル
(助ける価値が無い。)
  
  ぶんぶんと頭を振って、想起された記憶をなくす
  頭にこびりついて離れないあの顔を。
 
  いつの間にか渡されたシャンパンに顔が映る。
  取ってつけた笑顔が気持ち悪い、
  あの時の奴みたいで、嫌いだ。

  シャンパン、勿体ねぇけどトイレで捨ててくるか
  なんて思っていたら、


    「 キャーーー!!!! 」

ワース・マドル
!?

    黄色い歓声が耳をつんざいた。

  なんだと思って歓声の元に視線を向けると
  何だか見覚えのある髪色が頭一つ抜けている。

ワース・マドル
ランス








   助けに行くべきか?そう脳裏に浮かんだが
  







   変な噂でも立ったら。








   なんて思考が足枷になった。








   どうやら今になっても自分の立場が可愛いらしい









   
 
ワース・マドル
(救えねぇやつだな。)












  悶々と悩んでいると
   ガタイのいい男がランスと女性の間に立った。
   金髪の男性、綺麗に整えられた白いスーツ、
   それなりの地位がある人間だろう。


   じゃあいいか、なんて呑気な事を思った。


   だが、何となく目について、
   モーセの海割りのように進んでいくランスを目で追っていると、金髪の奴の顔を見て、俺は驚愕した。

ワース・マドル
…っ!!!!


   恍惚とし、ニヤケた気色の悪い顔

   ぶわりと汗が吹き出す。

    あいつだ、あの時の、
    奇しくも記憶とランスの手を引く男性が合致してしまった。


   ランスをあんな目には合わせたくは無い。
 
   変なところで純粋なランスだ
   女性達が終わらないような所まで連れていってくれてるなんて思っているんだろう。

   







































   気づいた頃には、
   男爵達を押し飛ばしながらランスを追っていた。












































何でオリジナルシナリオってこんな上手くいかないんでしょうね。

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