『一之瀬さん、スポドリの作り方教えるね』
一之瀬「いや、必要ない。」
『え…?』
マネージャー経験あるのかな…と思い、
『なら、タオルのこととか、掃除とか教えるね』
なんて言ったら、
一之瀬「別に教えてくれなくて良いんだけど。
マネージャー業とか面倒いし。」
……いや、思う分には勝手だよ?
でもさ、
一之瀬「マネージャーの1人が仕事すれば良いじゃん
小泉さん、慣れてるんでしょ?
後任せるから〜…私は運ぶだけやるよ」
はぁー…やっぱり来た。
檸檬ちゃんとは大違い。
『あのさ、マネージャーだって、選手を支える仕事
一生懸命やってみて、覚えられないならまだしも
「面倒臭い」?………ふざけんな。
それに、私の事舐めてんだろ。
私、見た目ほど弱っちくないんだから、
……一之瀬さんくらいの人間に従うなんt』
「はーい!ストップ!!」
『……及川先p』
一之瀬「及川さん!!」
『は?』
いきなり声色を変えた一之瀬さんは、
目に涙を浮かべて…
一之瀬「私、マネージャーの仕事を教えてって
言ったんですけど!面倒臭いから嫌だって、
今も暴言吐かれてて…助けて下さい!」
『………は?』
今までにないくらい、低い声だったと思う。
『ふざけんのも大概に…』
及川「何言ってんの?」
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。