第72話

7
424
2026/06/11 10:00 更新
黄side

何で?

意味が分からない

適当な考察よりも

本人の気持ちの方が大切でしょ?

いや、大切に決まってる
俺は戦える!
迷惑だってかけないし、Red Paradise全滅の為に、、
無理される方が、!
迷惑に決まってる!
…っ!
大声で言われて

びっくりした
もう失いたくないの
…ごめん、、みこと…ごめん、、
怖くて何も言えない

言われてるのは事実

らんらんはいつも、事実を見てくれる
…っ、、
怖くて

部屋を逃げ出した

とりあえず1人になりたかった

らんらんの叫ぶ声を差し置いて

俺は走り出した

ドアを開けて、廊下に出た時

更なる悲劇が、俺を襲った
…っ!
お母…様、、?
一条 花恋
一条 花恋
君には、殺し屋の資格なんて無いよ
一条 花恋
銃も下手っぴな上、覚醒能力も使えなくてどうするの
一条 花恋
やっても無駄
一条 花恋
早く辞めればいいのに
…!
怖くて

体が動かない

段々心臓が早くなって

呼吸が乱れていく

お母様の怖い目線が

俺の事を確実に刺した
…みこと?
らんらんの方を振り向いた

助けを求めた

助けてほしい

お母様の呪縛から救ってほしい

…なのに
みこと、、
もう、辞めよう?
…っ、、!
涙が溢れる

怖い

らんらん

貴方は資格も才能もあるんだから

嘘でもそんな事、言わないでよ
お願い、ずっと

俺の目標にさせてよ

辞めるなんて言わないで、諦めるなんて思わないで
一条 花恋
…何で
一条 花恋
才能がある人が、殺されるの?
一条 花恋
才能の無い人が、死ねばいいのに
もう終わりにしたいよぉ、みこと…
そう言い、涙を流していた

俺はらんらんに駆け寄って、話を聞いた
…何で、、?
才能なんて無いって、、分かっちゃったし
夢も希望も無いもん…
何故そんな事を言うのか分からなかった

らんらんは、才能があったのに

才能が無いのは、俺の方だったのに
殺し屋しなくていいならさ、、普通に生きれたのに
何で無理して頑張って、惨めに死なないといけないの
涙を流して顔を見せない

俺の兄の事を

俺は背中を撫でて落ち着かせる事しか出来なかった
こんな事になるなら
一条家に、生まれなければ良かった
それだけは

言わないでほしかった

らんらんがもしも一条家に生まれなかったら

俺にも会えなかったよ?

それでも、良いって事なのかな

死なないなら、俺と出会えなくても構わないっていう意味なのかな

いや、そもそも

命より大切な物って、存在しなかったんだっけ?





今となってはあまり覚えていないけれど

あの日は、まだ心臓が痛くなくて

まだ明日に希望を持っていて

まだ、眩しかった気がする

プリ小説オーディオドラマ