赤side
俺が部屋に着いてからすぐに駆けつけてきた4人。
それぞれが軽い自己紹介をした後、俺は回収された。
流斗くんのためだと思うのなら。
いっそ全てを教えてしまった方がマシだと思えた。
少し考えてから、もし俺だった場合を想定して言った。
そう、呟いた俺を見て、4人はほっとするように息をついた。
寄り添ってあげるというのは。
人の心と自分の心をぴったりとくっつけてあげることだと。
俺は、そう思っている。
ならば、俺ができることは?
ぴったりの表現だと思った。
でも怜深くんは、顔を曇らせた。
それに合わせるように、ほかの3人も口を開き始めた。
瞬間。
なーくんはパッと笑顔になって言う。
すごい力で腕を引っ張られたから、引きちぎれそうだったけど。
なんとか、なーくんに追いついて流斗くんの部屋に辿り着いた。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。