第17話

💙17


田中さんは無言でスマホをとる


樹『…もしもし』

リビングに私を残して寝室へ行ってしまった



助かった。

あのまま何も起こらなかったら、私は…



少しすると寝室から田中さんが出てきた

樹『ごめん、今からちょっと出なきゃいけなくなった』


「あ、じゃあ帰ります」

樹『明日は空いてる?』


明日…は、男と約束してる日だ。


「明日は空いてないですね」

樹『男?』


ここで、はいと答えたらどうなるんだろう。


「だったらどうするの?樹さん」

悪戯っぽくわざと名前で呼んでみる




ニコッと笑って私を抱きしめてきた


樹『最初はそれでもいいって思ったけど、やだな』

甘えた子犬みたいだ。

なんだかそれが可愛く思えて


「明日は何もないから、会えます」



そう言って彼の部屋を出て行った。