第14話

罪の告白
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2019/02/12 09:05 更新
《11年前…》

お父さんが死に追い詰めたのは、あの社長なんだと。お母さんは、何度も訴えた。

でも、誰にも聞く耳を貸してくれなかった。


残されたのは…悲しみと…借金…。




お母さんは、ずっと働き続けた。ずっと…ずっと……1日中…。

社長 (八神の父)
はいはい、借金ちょっと軽くしときますから、残りのはちゃんと返してくださいよ?
家に…あの人がやってきた。

スーツ姿で…お母さんに何かを話しかけていた。

お母さんの手は震えていた。
お母さん
何故…あんたに…
社長 (八神の父)
言える立場なんですかね?あなたは?
お母さん
……っ!
なんでお母さんを泣かせるの?


おじさんが帰ったあと…お母さんは、叫んだ。物を投げた。

びっくりした。こんなお母さん初めて見た。
お母さん
あの人が…お父さんを殺した癖に!!
佐藤 ちこ
あの人がお父さんを殺したの?
お母さん
…!?……言葉などでね…
お母さんは、もうボロボロだった。



しばらくまた時を経ったある日、お母さんは言った。
お母さん
もう…終わりましょ?
私を座らせ…お母さんはナイフを取り出した。
お母さん
もう…一緒に死にましょう
佐藤 ちこ
お母さん…?
お母さん
痛くしないから…ね?
ナイフがだんだん近づいてくる。私を殺すつもり…?

嫌だ…怖い……やめて!!

佐藤 ちこ
やだ!
振り払って…落ちたナイフを持って窓から逃げた。

お母さん…なんで死のうとするの?なんでお母さんは死にたがるの?

あの日から、おかしいよ。壊れたよ。もしかして…あの人のせい?




私は、ただただ走った。
その時の季節は、冬だった。雪が降っていた。
地面には少しだけ積もっていた。

裸足で飛び出してきたから、足が赤くなっていた。






佐藤 ちこ
はぁはぁ…
走った先には…イルミネーションで輝く木が並んでいた。

周りを見回すと…たまたま目の前のお店から…


あのおじさんが出てきた。他の2人のおじさんもいて…。

おじさんは、笑っていた。私達は…おじさんのせいで苦しんでいるのに…。

許せない…。なんでおじさんが幸せそうなの?


もしかしたら…おじさんを殺せば…お母さんは元気になるかもしれない。

お母さんがおかしくなったのはおじさんのせいなんだ。
佐藤 ちこ
…ははっ。
手にあったナイフで…おじさんの所へ向かった。
社長 (八神の父)
あはは……えっ!?
(刺す音)


おじさんは、驚いた目で…私を見ながら倒れて言った。
佐藤 ちこ
あは…ははっ…ははははっ!!
白色が…赤色に変わって行った。

私の手には、血がついていた。
佐藤 ちこ
ひぃっ…!あぁぁぁぁぁあああ!!
怖くて私は、逃げた。家へ戻った。

お母さん…!!怖かったけど…おじさん殺したよ!
お母さん!元気になった??


急いで…家の窓から中に入ると…

待っていたのは…自殺して死んでいるお母さんだった。
佐藤 ちこ
…お母さん?
キッチンにあった包丁で、お腹を刺していた。

私は何度もお母さんの体を揺らした。
佐藤 ちこ
お母さん!?目を覚ましてよ!
復讐しても…殺しても…何も良くならなかった。



その後…泣きながら警察署に行って…自首した。



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《現在》
吉田 ちこ
そう…私が佐藤 ちこです。
吉田 ちこ
11年前の事件の犯人です。
全てを…ずっと心の中にあったものを話したら…なんか背中が軽くなったような気がした。

吉田 ちこ
八神…あなたのお父さんをこの手で殺しました。
吉田 ちこ
本当にごめんなさい。
私は、頭を下げた。ずっと…頭を下げた。

どんな罰を受ける覚悟をしています。
吉田 ちこ
どんな罰でも、受けます。
八神 煌
…顔を上げろよ。
叩かられるのかな?蹴られるのかな?

学校のみんなにばらすのかな?

ちょっとだけ…覚悟しているのに…怖かった。
恐る恐る…顔を上げた。


見えたのは…大泣きしている葵と翔と…

泣きそうな八神がいた。
八神 煌
そうか。お前が犯人か。
泣きそうにもしていたけど…目はまだ怒っているように見えた。
八神 煌
お前を許すつもりは無い。
吉田 ちこ
…はい。
叩かれそうだ。と思い、目を閉じていたが…

別に、何もしてこなかった。
吉田 ちこ
……え?
恐る恐る目を開いて…八神に見る。
吉田 ちこ
復讐…は?
そう言った途端…八神は泣き出した。
吉田 ちこ
え…、あっ、ごめんなさ…
八神 煌
出来るわけねえよ。
八神は、泣きながらこう言った。
八神 煌
お前…めっちゃ怯えてる。
そう言われて…改めて自分の手を見た。

手も、足も物凄く震えていた。
吉田 ちこ
大丈夫…だから、叩いても構わな…
八神 煌
しねえよ。
吉田 ちこ
…え?
八神 煌
復讐はしない。
え?どうして?私の事が憎いんでしょ?

なんで??叩いてよ。蹴ってよ。


情けなんか要らないからー。
八神 煌
お前も辛かったんだろ?
八神 煌
苦しいのは僕だけだと思っていた…。でも違ってた。
八神 煌
お前は、僕の2倍ぐらい苦しんでいたんだろ?
そう優しく言われて…予想と違って……

私は、泣いてしまった。
吉田 ちこ
そんな……っ!
な、なんでこんなに…優しくするの?
八神 煌
お前は、いい人だって知っているから。
吉田 ちこ
あなたの父をこの手で殺したんだよ…?
八神 煌
それでもお前は、いい人なんだ。
吉田 ちこ
意味わかんないよ……
もっと大泣きしそうになった時、葵がやってきて優しく抱きしめてくれた。

…物凄く暖かった。
葵ちゃん
私は、ちこの事大好きだから…!
そう言いながら、葵は泣いていた。
吉田 ちこ
人殺しの私を…?
葵ちゃん
ごめんね……
吉田 ちこ
!?
葵ちゃん
苦しんでいるのを気づいてあげられなくて…
葵ちゃん
ごめんね。
葵ちゃん
力になってあげられなくて…ごめんね。
葵が謝る必要なんて…どこにもないのに。

優しすぎるよ…君たちは。
吉田 ちこ
葵が謝る必要なんてないよ…
翔は、泣きながら…
ようやくスッキリした。…って大泣きしてるんじゃねぇか!俺!
と言いながら…涙を必死に拭っていた。

八神と目が合った。八神は、笑っていた。
八神 煌
今のうちにたくさん泣いておこうか…!
吉田 ちこ
本当に…ごめん…な、さい…
八神 煌
もう謝るなってば!
教室には、泣き声では響いていたー。

告白して…良かったのかもしれない。



やっぱり…死ぬのはやめとこうかな。


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《朝の学校》


告白して…わんわんと泣いたのはいいけど…

その後どうするんだ…私…。


教室のドアにずっと立っていて未だに入られない。


なんであの時…泣いたあと、解散してしまったんだ…。気まずい…。






本当に…私を受け入れているのかな?




ドアを開けて…改めて顔を見るのが怖かった。






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