第5話

心の声と、周りの声
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2019/02/05 12:06 更新
葵ちゃん
ど、どういう流れで…仲良くなったの…?
朝、八神が私に話しかけているのを見て…不思議に思った葵が聞いてきた。
吉田 ちこ
うーん…
昨日のこと、言えないもんなぁ……。
吉田 ちこ
よく分かんないや
そう言って、笑い誤魔化そうか。
葵ちゃん
うぅ……。八神…あんた、なんかした?
八神 煌
何もしてねぇ。
私とは楽しそうに話していたのに…

葵と話す時は、冷たい目だ…。何なん…。
葵ちゃん
女子とは、あんまり話さない八神が…何故 ちこ と話してるのだ!??
吉田 ちこ
え、そうなの?
右に座っている八神を見る。

そうか、だから不思議に思ったんだね。
八神 煌
基本、女子は嫌いだからだが?
吉田 ちこ
何故嫌いなの?
八神 煌
面倒臭いからだ。
なんとなく…オーラから読み取れる。

女子が八神に話しかけると、冷たい目で睨み、痛い言葉を言っているのを何度か見かけた。
葵ちゃん
私も、あんたが嫌いよ。
葵は、八神のことが気に入らないのか…見るたびに睨む。

二人とも…落ち着きな…。
葵ちゃん
あ、先生に呼ばれていたんだった!
吉田 ちこ
え、朝から?
葵ちゃん
あはは〜〜
この微笑みは、絶対になんか悪い事をした顔。

葵は、変わらず…元気だね。

ポニーテールを揺らしながら葵が教室から出ると、続けてあの事件の話が始まった。
八神 煌
そんでさ、犯人とは同じ歳なんだよな…
吉田 ちこ
意外と近くにいるかもね…。
今、話している相手……とかね?
吉田 ちこ
あのさ、犯人の名前…教えて
八神 煌
あー、佐藤  ちこっていう名前なんだ。
吉田 ちこ
私の下の名前と同じ。
八神 煌
そうなんだ。他にちこっていう名前の人知っている?
吉田 ちこ
うーん、私には知らないね。
そう言うと、八神は頭を抱え…ため息をついた。
吉田 ちこ
どうしてここにいると思ったの?
八神 煌
ある噂を聞いたんだ。
八神 煌
俺が中三年の時、〇〇中学校で11年前の事件の犯人が通っていたって聞いた。
そう…バレてさ、いじめられてしまった。

『人殺しなんて生きる価値なんてないんだよ!』

『はよ死ねよ!人殺しが!!』

って耳にタコができるぐらい言われたよ。
八神 煌
過去がバレてさ、転校したらしい。
吉田 ちこ
そう…
八神 煌
それで今は、この学校に通っていると聞いた。
吉田 ちこ
それで追いかけてきたんだね。
八神は、下を俯きながら「あぁ。」と答えた。
吉田 ちこ
最近は凄いね。
八神 煌
え?
吉田 ちこ
そんなこともすぐ分かるなんて。
とっても怖いね。とっても…怖い世の中だ。
八神 煌
まぁな…噂ってゆうのはすぐに広がるからな。
吉田 ちこ
…そんなに見つけたいの?
八神 煌
当たり前だ。早く見つけたい。
吉田 ちこ
そっか、復讐するもんね。
八神 煌
じゃないと…俺が生きていけない。
そうと小さく呟いたの聞こえた。

『復讐しないと、あなたが生きていけない?』

ずっとモヤモヤが溜まって…どうしようも出来ないのかな?

私のせいで…あなたがずっと苦しんでいるのなら…本当に申し訳ない。




でも、私も生きたいんだ。………うん?

私って生きたいの…?







別に生きなくてもいいよ。って心のどこかでそう言った。


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朝、事件の話をしてから八神はテンションが低い。

あの事件が思い出して…もっとモヤモヤが増えて…立っても座ってもいられなくなったのかな?

今も……苦しんでるんだね。



それなのに私は、過去を隠して…なかった事にして…普通に生きている。






《罪悪感が初めてちょっとだけ湧いた。》




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