第11話

違和感
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2019/02/10 10:14
………なんか…違う。

今日…ずっと見てきて…違和感を感じた。
葵ちゃん
でさ〜!
なんかが違う……。
なんだよ〜あは、はっ!
昨日…私がいない間…なんか分かった?



葵は、いつもよりも話すし…

翔は、チラチラと私を見る……

八神は、苦笑いばかりだった。
八神 煌
へ、へぇ〜そうなんか…

まぁ、いずれはバレるもんね。

その時が来たのかな?



私は、ただ…ただ……なんも言わずに微笑んでいた。

《友達なんて…いつかは消える。》



最初から…関わらなかったら、こんな気持ちにはならなかったのかな?

寂しかった。…苦しかった。

吉田 ちこ
ねぇ…
葵の話しかけに…私は言った。

微笑みながら……
吉田 ちこ
犯人探しの話…何か分かった?
その瞬間…みんなの顔が暗くなった。

八神は、私を睨んでいるように見えた。
葵ちゃん
え、えっと…そのう…
葵ちゃん
(あなたを疑ってるなんて言えるわけがない。)
葵は、ただ笑うだけでなんも言わなかった。

翔は、目をそらしていた。

八神は、私を見なかった。
吉田 ちこ
ねぇ……
吉田 ちこ
用事があるから抜けるね。
そう言い、笑顔でこの場から去った。

背中に痛い視線を感じた。



もう終わりましょう。

もう…3人には近づかないと…今更決めました。





遅いよね……。


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その後も、その次の日も…その次の次の日も…

3人とは話さなかった。
向こうから話しかけてきても…

吉田 ちこ
ごめんね、先生に呼ばれてるの
葵ちゃん
あっ……待って…
完全に3人を避けた。

そのうち、向こうからも話しかけてこなくなった。

時々、八神とすれ違うたびに睨まれた。


《うん、覚悟してます。》

そんな中…文化祭が近づいてきた。

周りには、楽しそうな声が弾む。

うちのクラスには、お化け屋敷をすることになった。



2週間後は文化祭。

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『これも…お願いしていいな?』

クラスの中の一人から、お化け屋敷をするのに道具を作ってくれ。と頼まれた。
吉田 ちこ
いいですよ。
私は、笑顔で承知した。



あの日から、私は一人ぼっちになった。

時が経つほどに…心がボロボロになって行った。
寝る度に…過去が出てくるようになって眠られない。

目の下にはくまがいつものように出来ている。



3人は、11年前の事件の犯人が私だってバレているの…だと思う。

行動から見てだいだい予想がつく。

吉田 ちこ
…ははっ、疲れたなぁ

今日も、遅くまで残って…道具作りか…。

他のみんなは帰った。いや、その方が助かる。1人の方が…集中出来るから。


だんだん夕日も見えなくなり…周りが暗くなったので電気をつけた。
吉田 ちこ
……出来た。
死神が使う鎌の出来上がり。

あとは、血のりで塗れば…
血のりを手にかけた時…

あの時…おじさんを殺した時の手に似ていて…



あぁ、人殺しだなぁ、私。ってふと思った。

八神 煌
人殺し。
と、言う声が聞こえてハッとし振り返ると、八神がドアの所に立っていた。
冷たい目で私を見つめていた。


私は、なんも言わずに血のりを鎌に塗った。
八神 煌
人殺しだなぁ、私。ってどーいうこと?
あぁ、声に出していたのか……。
八神 煌
なんか答えろよ。
もう…それで分かったんでしょ?

足音が聞こえ…顔を上げると目の前に八神がしゃがんでいた。
吉田 ちこ
別に、血がついてる手を見て人殺しみたいって思っただけだよ?
そう言うと、八神は深くため息をついた。
八神 煌
そこまでして…隠すんだな…。
ってボソッと、呟いたのが聞こえた。

私は、気にせず…作業を続けた。
八神 煌
お前が…親父を殺したんだろ?
そう言われても…私は反応しなかった。
八神 煌
認めろよ?
吉田 ちこ
私がやったという証拠は?
八神 煌
…確かな証拠は…ない。
私は、逃げている。

怖くて…もう嫌で……向かい会おうともしない。

ダメだなぁ…自分だって分かっている。
八神 煌
でも…分かってるんだよ。
八神 煌
なぁ、僕がやった。って言ってくれよ…
八神 煌
全てを話してくれよ。
私は、作業する手を止め…八神を見つめた。

話して…どうするの?復讐する?
みんなにバラして私を追い出す?


正直どうすればいいのか分からなかった。


どうすれば…正解なのか?私は、いつも正解な答えを探して答える。

でも、今回は…正解の答えが分からなかった。
八神 煌
じゃあ、なんで俺たちから離れていったんだ?
吉田 ちこ
…合わないと思ったから。
吉田 ちこ
八神達と…私は。
そう言うと、呆れた八神は、立ち上がって…
八神 煌
もういいよ。
だけを言い…教室から出て行った。

教室には、私だけ残された。











全てを話して…ちゃんと復讐…罰を受けて…



どうする??









もう…疲れた。
そろそろ眠りにつこうかな…。



うん、文化祭の…後夜祭の時に…3人に全てを話して…この物語の終わりをつけようー。








この2週間もあっという間、経っていき…

文化祭がやって来た。


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