智叶は俺がお願いした通り、彼女をソファにに連れていき、座らせた。
そして、彼女膝の上にちょこんと座った。
俺は智叶にグーサイン。
智叶も俺にグーサインを返した。
彼女は俺と智叶の顔を交互に見てた。
俺はギターを持って、2人の前に立った。
智叶に用意してたプレゼントを渡した。
智叶はキラキラした顔でラッピングを開けた。
ニコニコしながら智叶と一緒にプレゼントを見ていた彼女が、驚いた表情で顔をあげた。
最大限の気持ちを込めて歌った。
途中、コードおさえ間違ったし、声も裏返った。
それでも彼女に伝えたい思いを込めた歌やから。
彼女に届けたいから。
いま僕が頑張れるのは あなたがいたから
これからも一緒に 前を向いて歩いていこう
勇気をくれてありがとう
俺が一番伝えたい言葉。
嘘偽りなく思っていること。
歌い終わったあと、彼女は泣いていた。
ギターをおいて、彼女にもとに跪いた。
5年前に渡せなかった指輪を出した。
そして、指輪のケースを開けた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。