近頃梅雨に入ったからなのか
急に雨が降ってくることが多くなってきた。
俺は濡れないために走って
いつもの場所で雨宿りをする、…
俺は雨宿りする場所はいつだって決まってここ
こじんまりとした花屋だが、
趣や品がとてもあり、凛と建っている
そして
店主のぐさおさんという方…
佇まいや其の姿
まるでお店を表しているかのようであり
とても可憐でかわいらしい、…
もちろん折り畳みぐらい
持っておいた方がいいだろう
それぐらい俺だって理解している、…
だがその心配は無下にはしたくないが
実際は無用なのだ、
だって、俺はこの方に会いたい、…
そう考えていると、…そう思っている…
だから傘なんて持たないし、持とうとも思わない
雨というのは実に気まぐれだと
俺も思っている、…
だってもう太陽が顔を出しているのだから
最後の言葉は耳には入ってきておらず、
俺はそこから離れる、
少しネットサーフィンをしていると、、…
ピコンッと携帯端末から一通の通知が、
「そろそろ梅雨もおわりに近づいてきました。
次は早めの猛暑の対策を!」
なんていう、
他愛のない普段通りのニュースの通知、…
俺ではなく他の人であれば梅雨が終わりと
喜んでいたのであろうか、
ただ、俺はこれを見てため息を吐く、
多分確信して言えること、それは……
梅雨が続いて欲しいと誰よりも願っていること
ほんとうは普通に花を買えばいいものの、…
照れ隠しなのかわからないが、…
雨宿りをする というのを建前に
ほんとの気持ちを隠し、
俺ははやく降らないかと、…
待ちわびながら帰宅するのだった













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。