目が覚めると窓から光が入ってきている。
でも起き上がろうとしてもなんか重いぞ...
尚斗が俺の上で寝ていた。
尚斗のことを優しく布団の上に降ろすものの尚斗は腕にひっついたまま離れてくれない
そういうとあなたも静かに笑っていた。
こうしてあなたもいるのに俺に抱っこをねだってくるのは久しぶりかもしれない。
そう言って尚斗を抱き抱えると、尚斗は上機嫌で俺の背中をぺちぺちしている。
多分今日の朝ごはんがあまり出来なかったのはすとぷりメンバーぶんのお弁当も作ってくれたからかな。
前に話した時、頑張るぞ!って張り切ってくれたから
こんな朝も毎日だ。
不思議とそれでも飽きない。
そう言って渡されたのはお重だった。
みんなあなたの料理食べたがってたからね、
喜ばないわけがない。
あなたとの会話に夢中になって尚斗の声に気づかなかった。
今日はいつもと違って尚斗も幼稚園に行く気満々だ!
俺もすとぷりの活動頑張らねば!
そう言って俺はあなたの頬に軽くキスをした。
本当は毎日こうやって仕事とかに行きたいんだけど
あなたをチャージ出来たし
こうして今日も俺の一日が始まった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!