聞きたくもないのに、そう聞いている私 。
馬鹿だなぁ 。
てひょんは少し悩んで、こう言った 。
彼のこういうところがダメなんだ 。
私はまた彼のことを好きになる 。
学校がだんだんと近づいてくる 。
そんな時に、誰かの声がする 。
そう言って、頬を赤らめるてひょん 。
あー、この子か 。
てひょんの彼女 。
なんだ、私より可愛いじゃん 。
心のどこかで、私より可愛くなかったらな 。なんて思ってたのに、
私より全然可愛い 。
期待した私が馬鹿だった 。
なんて、首を傾げながら言う彼女 。
やっぱり、そうだよね 。
” 幼馴染 ” そう言うよね 。
てひょんにとって、私はただの幼馴染だもんね 。
そう少し笑ってみる 。
でも、てひょんは気づいてるんだよね 。
なんて、私の顔を覗くてひょん 。
あー、彼は、罪だ 。
また、私は彼を好きになる 。
そう彼女の前で言ってみる 。
てひょんが彼女より私を優先してくれたらな 。
なんて、私、本当、最低だな 。
そういつもとは違う顔で言うてひょん 。
胸が きゅん と鳴る 。
この時、私は彼女の顔を怖くて見れなかった 。
まさか、本当に私を優先してくれるなんて 。
やっぱり、彼女のこと好きじゃないのかな?
なんて、また期待しちゃう私 。
きっと、彼に彼女が出来ても、私は、
” 彼を嫌いになることはないだろう ”
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。