「 総統閣下 …… と、参謀総長 …… !?!?
何故ここに …… ??というか、なんで俺が呼び出されて …… 」
『 あーそれについてなんやけどな、総統と俺があなたの下の名前のみくんの事呼んでもらったんよ。 』
…… 何故??無限に頭の中を整理したが、結局意味がわからないという結論が出た。俺は放心状態で、口を開けて突っ立っている。頭の中は真っ白だ。
『 確認したいことがあってだな。先日、俺と同じような体格の男3人と殺り合った後、あなたの下の名前のみくん …… 、君は無傷でその場を去っただろう? 』
「 …… あー …… そう、すね。でも総統閣下らがここまでいらっしゃった事となんの関係が …… ? 」
『 それは順々に説明するとして。 …… 彼奴等な、ここらで有名なギャングのメンバーやねん。“ヴェルト・クランクハイテン”って聞いた事あるやろ? 』
「 …… えっ、聞いた事はありますけど …… 、彼奴等、そこのメンバーだったんですか …… ?そんな強かった記憶無いけど …… 」
『 んまー、酔ってたから弱かったってのもありそうやけどな。 …… だとしても凄いな、15歳でギャング3人に勝つって …… 。戦う才能あるで君? 』
「 お誉めに預り光栄ではございますが …… 、俺よりも強い奴なんて軍校にごまんといますよ …… ? 」
『 …… 君よりも“学校が求める戦い”が得意な奴は沢山いるだろう。…… 勝手ではあるが君達の資料を見させてもらった。単刀直入に言うと君より成績の良い者も多かった。だが、実戦に関してはこの学校内で1番と言っていい程君は強い。
ここの学校内では留まらず、この街の中で1位2位を争うほどだと言っても可笑しくはないだろう。 』
真剣な眼差しで総統閣下と参謀総長は褒め言葉を口にする。正直言って照れくさい。
…… だって、憧れの方々が軍校まで足を運んでくださったと思ったら、俺と対面した状態で、俺の褒め言葉を言ってくれているんだ。照れる …… というか、恥ずかしくなるに決まっている。
「 あっ、ありがとう …… ございます……、その …… えっと …… 。 」
目線を逸らして、俺は呟いた。少し頬が熱いような気がした。多分だが顔は赤い。そんな俺をまじまじと眺めては、2人はぷっと吹き出して言った。
『 そんな照れる事か?顔真っ赤だぞ …… ?笑 』
…… え、すぐに分かるほど赤くなって …… ???
そう考えた途端、恥ずかしさにより両手で顔を覆ってしまった。
「 恥ずかしい限りです …… 。憧れであるおふたりからのお誉めの言葉 …… 、ですから ……。 」
『 …… “憧れ”やってよ。俺らの事そんな風に思ってくれとる子がおるの、嬉しいな。 』
そう言って参謀総長は照れ隠しをするように総統閣下の肩をベシベシと叩いた。
総統閣下も嬉しそうにふん、と鼻を鳴らしている。
『 あ、そや。俺達が此処に来た理由をまだ伝えていなかったな。 』
思い出したかのように総統閣下は言った。
確かに、なんで来たのか説明されていなかったな。そう思って、耳を澄ます。
『 あなたの下の名前のみくん、君がもし良ければなのだが、本部の方に来ないか?来てくれればの話だが、君の才能を思いっ切り活かせる場所を用意する事を約束しよう。 』
総統閣下直々にスカウト …… ?
俺を …… ?本当に何故?俺よりも強い奴なんて隊の方にゴロゴロいるはずなのに …… ???
「 え、本気ですか …… ? 」
気付いたら俺はそんな事を口にしていた。はっ、として口を両手で塞ぐ。
『 本気だぞ。俺はそもそも君の事を連れて行くつもりで来たからな。 』
俺はぐるぐると思考を巡らせ考えた。
正直とても嬉しい提案だ。俺は夢である本部での仕事が出来て、彼方は求めている人材を手に入れることができる。こちらにも彼方にもメリットしかない。だが、“俺が”向かったところで他の幹部方とまともにお話出来る自信が無い。固まる自信しかない。不甲斐ない。
「 …… 喜んでお受けしたいのですが、1つ、よろしいですか? 」
『 なんや?出来そうなことなら協力するけど …… 。 』
俺はバクバクと音が鳴る心臓を落ち着かせるために深呼吸をした。そして、ゆっくりと口を開く。
「 俺として …… 、その、あなたのフルネームとして他幹部様方とお話出来る自信が無い …… ので、もし良ければ俺の事をあなたの偽名と呼んで欲しい、です …… 。
名前を呼ばれると緊張で話せる気がしなくて …… 。 」
俺が途切れ途切れにそう言うと、2人は目を丸くして顔を見合せた。
『 なんだ、そういうことか …… 笑、それならば全力で協力しようではないか!!
ただ、ロボロとショッピはもう君の名前を知ってしまっている。その為2人きりの時等はあなたの下の名前のみくんと呼ばれるかもしれないが大丈夫か? 』
「 それであれば多分大丈夫です …… 、御対応頂き誠にありがとうございます …… !! 」
『 それでは、あなたの下の名前のみくん改めあなたの偽名くん。明日の17時、此処で君を待っているよ。 』
そうやって総統閣下が言うと、2人は学長室から出て行った。俺は深く息を吸う。
その時、学長が学長室へ戻ってきた。
『 あなたのフルネーム。総統閣下とお話してみて、どうでしたか? 』
「 凄く …… 緊張しましたけど、とても光栄でした。まだ心臓バクバクです …… 」
胸に手を当てながらそう言った。先程より落ち着いてきてはいるが、自分の心臓が動いてるのがハッキリとわかる。
『 …… そうですか。私は総統閣下から直々にこの学校の者へスカウトが来た事をとても誇りに思います。
改めておめでとう、あなたのフルネーム。明日からは本部の方で動く事が増えると思うが、分からない事があったら気軽に帰ってきなさい。待っていますよ。 』
「 …… はい!!ありがとうございます! 」
学長の温かさに触れながら、俺は学長室を後にした。
______総統閣下 side______
学長室から来客用玄関へ向かって俺と参謀総長は足を進めている。
『 …… ようあの提案のんで貰えたな。俺があなたの下の名前のみくんの立場やったら多分断ってたで? 』
『 そうか?どちらにもメリットがある且つあなたの下の名前のみに大きいメリットがある提案やし、そんなに断る理由も無いと俺は思うけどな。 』
『 そらそうなんやけど …… 。まだ15の学生が急に本部で働く〜ってのが大分プレッシャーにならん?本部の奴等、上等兵とか一等軍曹とかやない限り基本30代以上やで? 』
『 まァ、確かにそうだが。今後出世する為の一大チャンスでもあるで?逃す訳にはいかんやろ。 』
『 …… そうやけど、総統が本部に勧誘するって“それ相応の本当の理由”ってもんがあるんやろ?大体わかってるけど 』
『 ああ、勿論。 』
『 あの能力は非常に興味深いからな。シャオロンやゾムと殺り合わせたら一体どうなる事やら …… 』
『 またわっるい顔しとるわ …… 。あなたの下の名前のみくんの事巻き込んでやんなよ …… ? 』
呆れたように参謀総長は言う。勿論、戦争等の大事に巻き込むつもりはないし、殺り合わせたとしても彼奴等は程々にしてくれるやろ。
あなたの下の名前のみの今後が楽しみやな。
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皆さん沢山見てくださりありがとうございます……!!
底辺字書きではございますが、今後ともよろしくお願いいたします……!!!
(このアカウント、友人に知られている+書くのが苦手なのでセンシティブ系はあがらないと思います……)











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。